2007年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門で同人作品としては初めて奨励賞を受賞した『天顕祭』白井弓子さん

白井弓子さん

クリエーターインタビューでは、商業誌で活躍中のクリエーターや同人誌で活躍中のクリエーターなど、みんなが気になるクリエーターを毎回お一人ずつご紹介。
作品の裏話や、普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問をインタビューでお聞きします！
今回は、『天顕祭』が2007年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門で同人作品としては初めて奨励賞を受賞した漫画家 白井弓子さんを紹介致します。

白井弓子
愛媛出身、大阪在住。コミティアを中心に、同人誌即売会でストーリーマンガを発表する。同人誌として出した『天顕祭』が2007年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門で奨励賞を受賞し、2008年にサンクチュアリ出版より単行本として発売される。児童書の挿絵、カットなどの仕事も。現在次作を制作中。
Webサイト：弓工房

【書籍】
『天顕祭』サンクチュアリパプリッシングより好評発売中！

白井弓子さんの事を教えてっ！

――マンガを描き始めたきっかけは何ですか？

読んだマンガが面白かったので、いつか描きたいと思っていました。お絵かきは物心着いた頃から。

――初めて描いたマンガはどんなマンガですか？

初めてコマを割ったストーリーマンガは、同級生2人をモデルにしたSF？ギャグマンガです。クラスメートにウケて、味を占めました。2話目があまりウケなかったのと飽きたのとで中途半端で終わりましたが。初めて完結したオリジナルを描いたのはやっと高校生の時でした。その後もそんなに量は描けていないです。

――何か一貫したテーマを持ってマンガを描いていますか？

いつも「前とは違った物を描こう」と思って描きます。でもいつも現実と夢を行き来するようなマンガになってしまいます...。

――作品のアイディアはどうやって考えていますか？

現実で出会う、割り切れないもやもやとした疑問とか恐怖とかがストーリーの核になっている気がします。そのまま描いても暗いだけ、みたいな。それを形にするアイデアが来て、話が動き始めます。

――マンガを描くうえで、何に一番苦労しますか？

それをストーリーに起こすこと。絵の方では、直線で構成された背景。必要なら描きますが。泣。

――今までに描いたマンガのキャラクターの中で特に印象に残っているキャラはいますか？

最近では「天顕祭」の若頭、真中です。描いてると自分まで熱血になってしまい、座ったままなのに心臓がばくばくして体に悪いキャラでした。

――キャラクターを描くときのこだわりを教えてください。

生き生きとしていること。記号的になりすぎないこと。

――今後描いてみたいキャラクターはありますか？

かっこいいオヤジとオバサンを描きたいです。

――そのキャラを使って、どんなマンガが描いてみたいですか？

かっこいいマンガを...

白井弓子さんの描き方を教えてっ！

――1ページあたり、どのくらいで仕上げていますか？

1日くらいでしょうか...良くわかりません。

――画材は何を使っていますか？

マンガは下書きまでエンピツ、ペン入れからPainter。枠線、最終仕上げはPhotoshop です。カラーはPainterメインです。たまにアクリルを使うとすごく楽しいのですが...。

――これは便利だ！と思うオススメの道具はありますか？

PCは手放せない道具です...。たまにデータが消えたりすると脱デジしたくなりますが、一瞬です。枠線のはみ出しを気にせずガツガツ描くのがやめられない。

――マンガを描くときの作業工程など教えてください。

コピー用紙に下書き。スキャン。photoshopで枠線。Painterのとがらせたチョーク（細）でペン入れ。水彩で陰影。Photoshopでグラデ、パターン等の処理。

――技術向上の為に何かされていますか？

ストーリーや演出なら、映画をいっぱい見るとか。時々初心に返り、スケッチする。

――マンガを描くときの○秘テクニックをこっそり教えてください！

前は色んなフィルタ処理などに凝っていたのに、最近はテクもなにも、ただただガシガシ描いているだけのような...。すいません。

白井弓子さんにとっての描くとは...

――初めてお仕事をもらった時の心境を教えてください。

うれしいのと緊張と。

――自分のアピールポイントはなんだと思いますか？

まだ良くつかめてない部分はありますが、動きのある画面とか。

――将来こうありたい！という願望はありますか？

アイデアと気力が続く限りは描き続けたいです。

――休日は何をして過ごしていますか？

描かないときは買い物や本屋に行くのが幸せ。

――マンガ以外で好きなものを教えてください。

音楽をきくこと。

――影響を受けたマンガなどあったら教えてください。

安彦良和「アリオン」、萩尾望都、大島弓子、萩岩睦美、他多数。

――どのあたりに影響を受けましたか？

「アリオン」は、とにかくこんなふうに動きが描けるのかと驚いた。速攻マネしたが、デッサンが崩れるばかり。今も修行中です。

――最後になりますが、白井弓子さんにとって描くとは何ですか？

ずっとやってきたこと、これからもやっていくこと。何よりしていないと落ち着かない事です。

――ありがとうございました！

白井弓子さん　作品紹介

「天顕祭」より

「天顕祭」より

「天顕祭」より

白井弓子さん　作品紹介２

「記念日」より

「記念日」より

本コンテンツは引用部分を除きマンガナビが独自に制作しています。出版関係・他の事業者(広告主)がコンテンツ内容・ランキングの決定に関与することはありません。。スポンサー等の依頼による広告にはプロモーションを表記します。また本コンテンツはEC・ASPサイト等から送客手数料を受領しています。詳細はマンガナビについて-制作・運営ポリシーを御覧ください。

<<　クリエイターインタビュー<<　一覧へ戻る