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「いつの間にか三点透視くらいなら消失点なしでだいたい描けるように」以冬リ子さん 後編

掲載日:2008.04.14

第26回 以冬リ子さん 後編

同人まんが道では、インディーズコミックで活躍中のクリエイターを毎回お一人ずつご紹介します。
作品の裏話や、普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問をインタビューでお聞きします!
これを読んでからもう一度作品を読んでみると、より一層楽しめることまちがいナシ!
今回は、インディーズコミックで好評連載中の【Libra】作者、以冬リ子さんにインタビューしました。

プロフィール
以冬リ子 以冬リ子
京都府在住。
体が丈夫なら冒険家になりたかった遺跡・秘境好きの二次元オタク。
現在は、どんな世界にも自由に旅ができる魅惑のツール=漫画をライフワークにすべく日々奮闘中です。


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以冬リ子さんにインタビュー

――1ページあたり、どのくらいで仕上げていますか?

だいたい8~9時間くらいかかってると思います...。
遅いんです...。

――画材は何を使っていますか?

アナログは、普通にシャーペン(黒)・シャーペン(青)・SchoolG・HI-TEC 0.25と0.4・筆ペンです。
デジタルはComicStudioPro3.0。

――これは便利だ!と思うオススメの道具はありますか?

全然新しさのない回答でアレなんですが、SchoolGは便利ですよね!
インクをすぐ乾かしてコペコペにしてしまう&ペン先の手入れをしないタイプの私にはもってこいのペンです。
あとカラー用で、固形水彩は使い勝手がいいです。
今回描かせてもらったスペシャルイラストも、固形水彩で描きました。(+フォトショップ加工)
チューブから出す手間がなく、いろんな色が一気に作れて、洗うのも筆洗だけでOKという面倒くさがりにありがたい絵の具です。
.........なんか、手入れしないとか面倒くさいとか最低なんですが、私...。

――マンガを描くときの作業工程など教えてください。

ネーム→人物下描き→人物ペン入れ→背景下描き→背景ペン入れ→ツヤベタまでがアナログ。
この後PCに取り込んで、ベタ他書き込み・トーン・効果・写植はコミスタでやってます。

――技術向上の為に何かされていますか?

だ、妥協をしないこと?でしょうか。
ややこしい場面でも、難しいし描きたくないし面倒くさいし~っとならないで、描き手として見てほしい・読み手として見たい風景をちゃんと描く。具体的に何かするというよりは、そういうふうに心がけるようにしてます。
そうやってイヤでも描いてれば、描けるようになるんじゃないかと...。
私も「Libra」を描いてきて、いつの間にか、パッと見、三点透視くらいなら消失点なしでだいたい描けるようになってました(笑)。(「パッと見」「だいたい」ってのがミソなんですが...)

――以冬リ子さんがマンガを描くときの丸秘テクニックをこっそり教えてください!

とりあえずペン入れる前に一度原稿を裏返してチェックするようにはしてます。
裏から見ると、バランスの崩れてる部分が一目瞭然なので。
...って、これはテクニックでもなんでもないですね...!
すいません...そんなもんあったら私のほうが教えていただきたいです...。

――新しいソフト、道具、マンガに関する情報など、最近気になっていることはありますか?

とりあえずコミスタの新バージョンです。
いつバージョンアップすべきかじりじりしながら情報を集めてます。

デジタル作業の様子 デジタル作業の様子です。

トーンのマスク作業 その1 トーンはマスクをたくさん使います。

トーンのマスク作業 その2 貼って削ってこんな具合になります。

愛用している固形水彩 以冬さんが愛用している固形水彩です。

修行の場、可能性の場、そしてやっぱり情熱です。

――編集社へ持ち込みをしたことはありますか?また、したいと思いますか?

持ち込みは未経験です。できればしたほうがいいんでしょうけど、なかなか...。
まず電話する度胸がありません!
持ち込みよりはまず投稿を考えた方がいいだろうと思ってます。

――同人誌即売会などへは参加していますか?また、参加してみたいイベントはありますか?

オリジナル作品ではまだしたことがありません。
今一番興味があるのは、コミティア!いつかぜひ出てみたいです。

――休日は何をして過ごしていますか?

基本的に、休日って感覚はないです。常に何か描いてるか、次の構想を練ってます。
あっ、じゃあ、妄想してるということで...。
文章を書くのも好きなので、全然別なネタでショートショートを書いたりもします。長い小説とか書き始めると漫画をおろそかにすることになるので入れ込みすぎないように、短い話ばっかり。

――マンガ以外で好きなものを教えてください。

ゲームも、物心ついた頃からずっとしてました。
漢字は学校の授業よりもゲームや読書で覚えたクチです(笑)。
本は全般好きですし、アニメや映画とか、非現実的なもの、二次元が好きなんです。
それから音楽鑑賞も。私の創作には音楽が必須です!
あとは、古代文明とか遺跡、神話・伝説的なものがすごく好きです。
テレビで世界遺産の番組なんかやってたらつい見てしまいますね。
テレビといえば...、大分むぎ焼酎・二階堂のテレビCMが大好きです。あのシリーズ構成している人、尊敬しちゃいますよ。毎回とんでもなくセンスがいい!語りといい、カメラの切り方といい、雑音の入れ方といい。

――影響を受けたマンガなどあったら教えてください。

読んだ漫画はたいてい何かしら影響を受けてると思いますが、特に自覚があるのは熊倉裕一先生の「王ドロボウJING」、渡辺道明先生の「ハーメルンのバイオリン弾き」、三条陸先生・稲田浩司先生の「DRAGONQUESTダイの大冒険」...あたりでしょうか。修羅場がきついときによく読み返しているので、出やすいのではないかと。

――どのあたりに影響を受けましたか?

JINGは、完全に確立された世界観。ともすれば読み手を置き去りにするくらいのそれは、中途半端だと作者の一人遊びで終わってしまうところですが、ここまで極められていると、置いていかれようが完全に理解できなかろうがとにかく「すごい」っという印象が残るんですよね。理屈じゃないっていう。影響を受けたというよりは、憧れです。
ダイの大冒険は、わかりやすいコマ割り。画面がすごく見やすいので、参考にしたい。その点でいうと「ヒカルの碁」とかもですね。基本的には少年漫画のコマ割りに、影響受けてると思います。
ハーメルは、おそらく誰も信じてくれないでしょうけれども、中学生くらいの頃この先生の絵をひたすら模写してました。

――憧れの作家さんはいますか?もしその憧れの作家さんに会えるとしたら、何を訊いてみたいですか?

漫画家さんじゃないのですが、ショートショートの神・星新一先生と、映画監督の細田守監督です。
お二方とも鬼才の域に位置する方なので、訊いてみたいです!コレ!
「一日どのくらい寝てますか?」
...自分が寝たがりなので、免罪符が欲しい.........。
寝ててもいいものはできるんだぜっていう(笑)。

――最後になりますが、以冬リ子さんにとって同人マンガとはなんですか?

修行の場、可能性の場、そしてやっぱり情熱です。「やる気」の塊ですよね。
特に期限付きで提出を求められているわけじゃないから、本当に「出したい」「読んでほしい」って想いがなければ生まれてこないわけですもん。
そういう「熱さ」は、大切にしたいです。

――以冬リ子さんありがとうございました!

スペシャルイラスト

スペシャルイラスト

同人まんが道(後編)いかがでしたか?
今後もどんどんインディーズコミックで活躍されている方をピックアップ致します。
次回もお楽しみにっ!


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