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「漫画デビューが遅かったので一般的な少年漫画は一冊も所蔵していない」研究職のメジャーマイナーな本棚

掲載日:2008.11.30

研究職(男性・30代半ば) / 北海道札幌市

自称《マイナー・メジャー》愛好家。世間的には未だあまり知られていない作家・作品を探し出すことに生き甲斐を感じているという、おおいしげんさん。
高校生になってからマンガを読み始めたので、『ジャンプ』『マガジン』等については疎く、一般的な少年漫画は一冊も所蔵されていないという本棚。

おおいしげんさん からのコメント

自宅にある蔵書のほとんどがマンガです。研究室にも書棚がありまして、「仕事に関係あるもの」はもちろん、「人目に触れても差し支えないもの」は、大学に置いてあります。
蔵書に占める割合が高いのは、少女まんがと成年向けマンガです。恋を描く少女まんがと、性描写を中心とする成年向けマンガ。相矛盾するようですが、どちらも「初めて」に特別な意味を持たせるという点において共通性があります。

メインの本棚のうち、左上は少女まんがが占めています。前後2列になっているので奥の方は見えなくなっていますが、後ろにも白泉社系のものが詰めてあります。左列の4~5段目、後ろはすべて竹本泉です(竹本さんも少女まんが家、のはず)。
右列の3~4段目は隙間がありますが、ここは《これから読む本》の一時保管場所。読了後に、しかるべき場所へと動いていきます。
一見すると本棚に成年向けマンガは見当たりませんが、本棚にあるのはごく一部のみ(右側の奥の方にあります)。この本棚だけでは保管しきれないので、置き場所は部屋中に分散しているわけです。

B6サイズの本は、押し入れの上の方に。100円ショップで買ってきたプラスティック製のケースに詰めて並べてあります。
もともとはCDを収納するためのものなのですが、たまたまサイズがぴったり。このようにユニット化しておくと、上に積み上げていっても読みたい本を探し出すのが楽。

押し入れの下には、パソコンゲームの歴史を調べるのに必要な資料など、ダンボール箱に詰めた雑誌が仕舞ってあります。

新書や文庫は Yomuparaから取り寄せた『本の収納ボックス』に入れて、一角に積み上げています。茶色いダンボールなので見た目は味気ないのですが、機能性に優れています。
https://d.hatena.ne.jp/genesis/20051223/p1

割合に奥行きのある本棚ですので前後の2層構造にしているわけですが、奥にA5版、手前にB6版を置くことにより、後ろにある本も何処に何があるのか見つけやすくなるようにしています。

――本棚には何がある?

いわゆる《本棚》にはマンガが多いですね。だいたい6割ぐらい、でしょうか。あとは、評論、海外紀行文、ライトノベル等々。
お仕事関係の本はすべて研究室にあるので、自宅にあるのは趣味のものだけになりました。

――本棚には何冊本が入っている?

数年前に数えてみた時は1,600冊ほどでした。そのうち、メインの本棚にあるのは1,000冊程です。それから生活空間を切りつめて本の置き場所を捻出しましたが部屋の大きさが変わったわけではないので、室内にある本の総数は2,000冊程度でしょう。

本棚から読み解く真実の姿

――エッチな本はある?

ありますよ――と言いますか、かなり多い方でしょう。1993年頃、陽気婢さんの作品に接したのが縁で、青年マンガにも少々マイナーなジャンルがあることを知りました。そこから手を広げていき、蔵書の中で「黄色い楕円」は一つの核になっています。保管場所は〈ベッドの下〉です。お約束ですね(笑)
たぶん家具をこしらえた人は衣類を入れるための空間として抽斗を用意したのだと思いますが、これがちょうどA5サイズの本が2列に納まる大きさでして。収納限界の160冊ぶん、詰め込んであります。

――同人誌はある?

はい。でも少ないです。120冊あるかどうか。1990年代の前半、パソコン通信を介して知り合った人から同人誌というものがあることを教えてもらいました。夏冬のコミケには一度も参加したことはありません。もっぱらショップ買いです。『とらのあな』が開店した直後、急な階段を昇った先にあった時分にも足を運んだことがあります。折しも、『美少女戦士セーラームーン』『ときめきメモリアル』がブームを起こしていた時期でありましたので、当時はそれなりに買い求めましたが、大部分は手放してしまいました。残してあるのは気に入った作家さんのものだけで、Pinsize.Inc(MITAONSYA)、カフェテリアWATERMELON(小菅勇太郎)、EDIO-EMIT(秋葉凪樹)、謎の会(みた森たつや)、恐慌舎(柴田昌弘)などですね。

――月にどのくらいのペースで本が増えている?

新刊書籍の購入代金には、毎月平均2万円くらい出費しています。ただ、買ってきたのと同じぐらいの冊数を、年に数回、古本屋で売却するようにしています。法律学の研究で使う本は増えていく一方ですけれども、エンターテインメント作品の総量は、あまり変動がありません。新しい作品に触れる機会を増やそうとすると再読することはまずありませんから、手元に残しておくものは絞っています。

――お気に入りの本を5つ教えて!

So What? タイトル : So What?
著者 : わかつきめぐみ
出版社 : 白泉社
一言 : 男だけど少女まんが好き、というスタイルの出発点に位置づけられる作品です。星雲賞受賞作。わかつきに対して更科修一郎は一文を捧げておりますが(「『忘却の旋律』序論」ササキバラ・ゴウ編『「戦時下」のおたく』所収149頁以下)、この作品を思春期に読んだがために〈乙女ちっく〉をこじらせてしまったんでしょうね、私は。

ひみつの階段 タイトル : ひみつの階段
著者 : 紺野キタ
出版社 : ポプラ社/偕成社
一言 : 昨今は〈百合〉も定着してきた感がありますが、寄宿舎を舞台にした少女達のお話でしたらコレ。純度が高いながらも、ちょっぴり苦みを含んだ砂糖菓子のよう。

半分少女 タイトル : 半分少女
著者 : 流星ひかる
出版社 : 久保書店
一言 : 1980年代にみられた〈乙女ちっく〉は、1990年代に入ってCLAMPが席巻したことで少女まんがの潮流ではなくなりました。ところが〈乙女ちっく〉を希求する魂は、青年向け作品において現れてきます。その代表が、〈男少女まんが〉であることを自称する流星の作品から、初単行本を挙げてみました。

放課後作 タイトル : 放課後
著者 : 秋葉凪樹
出版社 : コアマガジン
一言 : 1980年代の〈乙女ちっく〉と、2000年代に入って『コミックハイ!』が提示した〈男性向け少女まんが〉。両者のミッシングリンクにあたるものは、1990年代中葉の成年向け漫画の中に現れていたのではないでしょうか。その例して挙げておきたいのが本作。

大人の手がまだ触れない タイトル : 大人の手がまだ触れない
著者 : 海野螢
出版社 : オークス
一言 : 上述した4作品を経由して培われてきた〈少女的少年〉の到達した境地が本作でしょう。何せ、帯に謳われるのは《少年期の大人たちへ贈る六篇の恋物語》なのですから。


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