『スキマスキ』感想スタンプ・評価点数でどこが面白い？良い点は？関連作もまとめて紹介！

ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感

大学生のどこにでもある平凡な生活に、少し変わった人間模様。
宇仁田さん作品の最大の魅力は、この「ありふれた日常、だけどちょっとだけ変」だと思ってます。
誰もが経験した生活に「少し生き方を変えていれば、こんなステキな事があったのかもしれない」と思わせる世界観。
この「スキマスキ」の主人公である、男女もそれはそれは「ちょっとだけ変」でした。

というのも奇妙な事に「隙間が好き」なのです。
ビルとビルの間だとか、カーテンとカーテンとの合間だとか。
ここで「ピン」と来た人は、実は隙間好きの素質があるかもしれません。
そう！
自室から見える向いの家。
少しだけ開いたカーテン越しに、隣に住む女子の姿がいつも見え隠れしてるのです！
それを見てしまったとして、誰がその男子を責められるでしょうか。

その後、彼女は同じ大学の生徒だと解かり、男は「バレてるかな、どうかな」とドキドキしながら学校生活を送ることになるのです。
なんてスリリングなキャンパスライフ。

好きなもの、と言われればすぐに人に言えるけど。
フェチと言われれば、ちょっと言い辛い。
例えば、長い髪の毛がとてつもなく好きで、彼女の髪に巻かれながら眠りたいだとか。
スーツが狂おしいほど好きで、寝てるときも彼にはスーツを着ていて欲しいとか。
好き、だけど純粋な好きではなくて、ちょっと人には言えない感じの、好き。
当然僕だって持ってるし、それをここで書いちゃうと多分、色々と怒られてしまうので自重せざるをえないのがとても残念です。
そんなフェチ愛に溢れているこの物語、読んでみると新しい自分のフェチに気付かされるかもしれません。

ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感

これが初めて宇仁田ゆみさんの漫画で読んだ作品で、すごい思い入れがある一冊です。

誰にも多かれ少なかれ他人には、知られたくない秘密を持っているものだと思います。
「スキマスキ」は、そんな秘密をうまく描いた漫画だと思います。

「スキマスキ」を読み出すきっかけは、毎月買っている「ＩＫＫＩ」に連載されていたのを何気に読み出したことでした。
読み始めたときは、どことなくほんわかした漫画だなと思いました。
しかし、読み進めていくうちに「スキマスキ」の全体に流れる何とも言えない毒々しさにやられてしまいました。
何気ない日常にあふれる、ちょっとした刺激から発展していくストーリーにのめりこんでいきました。
何と言っても「覗き」という、ちょっとした犯罪行為を共通点に繰り広げられる人間模様が、すごいおもしろく感じました。

もう一つこの漫画のおもしろさとして、一癖も二癖もあるのに不思議と親近感がわいてくる登場人物達にもあると思います。
バナナチップと牛乳を一緒に食べると食べ過ぎてしまうとか、日本酒にはキャベツが合うとか、うどんを一本、一本たべてしまうなど何気ない登場人物の行動や発言にもこの漫画のおもしろさがあると思います。
特におもしろいと思ったのが、話の最後の方で登場人物の「ヘイサク」の名前を入れ替えると「クサイヘ」になることで爆笑するエピソードです。
そんな何てことないエピソードが積み重なって、漫画全体に流れる「スキマスキ」の不思議な空気が出来上がっていると思います。

滅茶苦茶な設定でもそれを読みきらせる毒々しさが、宇仁田さんの最大の魅力であると思います。
そこに惹かれて宇仁田さんの作品を読むようになりました。

ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感

♪バナナチッ♪バナナチッ♪オーエー♪

いきなり謎な鼻歌でゴメン。
でもさ、バナナチップってなんかクセにならない？
特に牛乳なんかと一緒だともう止まらない、みたいな。

えびせんとかもそうなんだけど、単純で特においしいわけじゃないのにクセになる。
コレ一袋食べたらいろいろヤバイだろー塩分とか、カロリーとかいろいろ。
そうは分かっていたって止まらない。

さらにバナナチップは食べ過ぎると気持ち悪くなるっていうオマケつき。
でもね、気持ち悪くなるまでやめらんない。

なんてことを自分の意見みたいに書いてるけどさ、実はコレ、「スキマスキ」を読んでて初めて思い出したことでさ。

「バナナチップって
　なんでキモチ悪く
　なってから
　食べ過ぎに
　気づくんだろ」
（スキマスキＰ４８より）

って台詞を見て、おーそういえばそうだな～みたいな。
この「スキマスキ」だけじゃないけど、宇仁田マンガを読んでると、こんな気持ちになることが多いです。
普段当たり前すぎて知ってても気づけないことにふと気がつくみたいな。
そんな瞬間が好きなんですよね。

出てくる人たちもちょっと変わってるけど、「あーこんな人いるいる」とか「うわ、大学のころこんなんだったわ」とか。
等身大のキャラが等身大の生活してるから、だから気がつける忘れてた日常。
そういうのがたまらなくてついつい読んじゃう宇仁田マンガ。

まさにバナナチップだね、これ。
しかも読みすぎても気持ち悪くならないからついついいろいろ読んじゃって、ふと気がついたらあーもうこんな時間、なんてことも。

っと、ちょっと「スキマスキ」から離れすぎたので最後にスキマの話。

スキマってなんかいいですよね。
チラッとしか見えないからこそ、他の部分を好きに想像出来るし。
むしろ全部見えるよりスキマの向こう側が気になって仕方なかったり。
そんなスキマをこよなく愛する主人公のヘーサク君に一番親近感を覚えました。

このマンガを読んでから、なんかいつも以上にスキマが気になって仕方なくなったのが
たった一つの困ったことかもしれないですね。