猫漫画でおすすめは「擬人化猫」!猫好きの夢がここには詰まっている
掲載日:2017.11.15
猫耳、猫しっぽ、しゃべる猫に2足歩行猫。 猫を擬人化しようだなんて究極の夢だ。
でも、私たちはある意味人類の夢を漫画で叶えてしまったに違いない。
猫は魔法と不思議に満ちていて、猫の擬人化漫画は各種の夢とファンタジーに溢れている。 擬人化する猫が描かれているだけで、猫漫画はうれしさと癒し効果満点なのだ。
自分の猫だけは私にだけ話しかけてくれる・・・。そんな思いをネコのぬいぐるみを買ってもらった時からずっと願っていた。
魔女の宅急便の「ジジ」のように会話が出来たらとっても幸せに違いない。
でもそんな思いを持っていたのは私だけでなかったことがたくさんの猫擬人化漫画が生まれてくることでわかってい嬉しい。
今日はどの子と話そうかな?
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
綿の国星
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
猫の擬人化、しかも猫耳少女という造形を恐らく世界で最初に描いて見せてくれた幻想感たっぷりの擬人化猫漫画。綿の国星。
愛らしい少女の姿で登場する須和野チビ猫という子猫が大学浪人トキオに拾われる。「いつか人間になれる」と信じているチビ猫が、周囲に住む猫たちと出会い、交流を深め成長していく...と書いてしまえば味気ないが、チビ猫の驚きや感覚が新鮮で純粋で、読んでいるこちらまで感動してしまうのだ。
そしてチビ猫と一緒に周囲の人間たちも変化する。 須和野家の人たちはチビ猫によって変わっていく。投げやりだったトキオが少しずつ前向きになり、猫嫌いだったお母さんがちょっとちょっとずつ猫に慣れて心の平安を取り戻していく。
猫たちもいなくなったり新人が来たりと少しずつ何かが変化していく。その変化の中にいて、チビ猫の変化は常に前向きで興味津々。読んでいるこちらも気持ちが暖かくなる。同時に少し寂しい気持ちにもなる。 美しすぎるのだと思う。
自分が人間だと信じているチビ猫の純粋な気持ちが、ささくれだった時の私の心を洗ってくれる。
私はいつから純粋な気持ちを失ってしまうのだろうか? ひょっとしたらもともとこんな風に純粋だった事なんか無かったのかもしれない。 そんな風に考えてしまうほど、大島弓子の綺麗すぎる視点に癒やされると同時に、何かこう、泣きたい気持ちになるのだ。
ギリギリまで大きな話の起伏はないが、何気ない毎日が楽しく美しく見えてくる。そして癒やしのソリューションが待っている。
チビ猫のようでありたいなと思いながら読了し、読んで良かったとまた思う。 実はこの綿の国星という漫画を、私は何度も手放しては買い直しているのだ。 そしてその都度新鮮な気持ちになってしまうのだ。
「綿の国星」は猫を描いた永遠の名作だ。気持ちがささくれ立ったときや大人って嫌だなと思ったときに開きたい本になっている。 いつの時代も色褪せない。心に染みるとっても素敵な漫画です。
港町猫町
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
港町猫町。ほのぼのとしたタイトルと色数をおさえたような表紙で、きっと港に住み着いてる猫達の日々の生活を綴った漫画だろうと思われるが、この漫画はそれどころではない、魔法と優しさと孤独感と、圧倒的な暖かさに満ちている漫画なのだ。
坂の多い港のある、とある街が舞台。 日本なのかもしれないし日本じゃないのかもしれない。そんなこことは少し違う場所で、魔女と呼ばれる少女と少年の姿になれる猫とが暮らす物語。 実は身近に本当にあるかもと感じさせてくれる素敵なファンタジーだ。
寂しがり屋の少女だけが持つ不思議な魔法は猫が少年の姿として見える事。 彼女たちは健気に日々を生活し、そして猫の方は一見孤独と自由を好んでいるが、実は双方ともに寂しがり屋でもある。
そんな少女と猫(少年)が互いを支え合っている姿やお互いの距離感が丁寧に描かれてとっても良い感じなのだ。
とは言え、魔女と呼ばれる少女と猫の日々の日常をただ描くのではなく、ファンタジーに潜む謎解きとその謎が明かされた時に思わず胸がキューッとなる。「もう猫って・・・」と思ってしまうほど作者は粋な展開を用意してくれている。
以前に猫を飼っていた人はまた君に会いたいと心に思い浮かべ、今猫と暮らしている人は側にいてくれてありがとうと伝えたくなる。 日々の生活や人間関係に疲れている時にそっと手に取って読むと、心に素敵な優しさをくれる作品です。
寂しがり屋のアナタが、もしファンタジーが大好きで猫を愛してやまないなら、ぜひ読んでほしい。 手放せない一冊になるはずです。
菱川さんと猫
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
ちょっと不可解でちょっとSF。萩尾望都の原作付き漫画は珍しいが、このゲバラシリーズは原作との萩尾望都の絵との相性がとても良かった。
「化け」の要素があるモノを見抜いてしまう能力の持ち主である高野白湯子が主人公。
ゲバラは実は化け猫で白湯子の職場の同僚菱川さんに化けて出社してきたが・・・という表題の第1話からもう目が離せない。
短編集とはなっているものの、ストーリーはすべて繋がっているのでいきなり途中から読むのはお勧めしない。 第1話の「菱川さんと猫」という短編を皮切りに、化け猫のゲバラと白湯子を取り巻く不思議なエピソードが語られるという仕組み。
ゲバラと白湯子がコミカルに描かれているのだけど、それぞれの物語の中で何度も胸を打たれるので、途中途中で涙なくしては読めないことも。
幻想的な萩尾望都の絵柄と「化け」の世界が見事にフィットしているのも相乗効果抜群。 これからもシリーズとして続きが出ることを期待!
ばいばい、にぃに。~猫と機関車~
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
『ばいばい、にぃに。~猫と機関車~』というタイトルは宮沢賢治の銀河鉄道の夜を彷彿とさせるが賢治もビックリな内容である。 登場人物は全て猫。絵のタッチがとても美しい猫漫画だが、これは本当はボクシング漫画である。 ファンタジーと現実の血なまぐささが入り混じった、少し変わった漫画なのだ。
親に捨てられた主人公は弟と二人で生活をしていたが、弟は死に主人公はボクサーになったが挫折してしまう。 ストーリーの中心はボクシングでヤクザとの闘争もあり。
ほのぼのとした内容ばかりの猫マンガとは違うギャップに度肝を抜かれる。
弟の死、天才プロボクサーから路頭の古雑誌売りへと転落した人生を歩む『猫』が今までにいただろうか。
もし登場人物たちが劇画タッチで描かれていたのなら恐らく目に留まる事はなかった。 だから作者が意図してギャップを持ってきたのなら大喝采ものだ。
弟と夢を失った主人公は無くしたものをもう一度手にすることが出来るのかと読んでいてハラハラドキドキする本格的なドラマだ。
ボクシングに興味が無くても強く生きる猫の姿を応援してあげて欲しい。
猫神やおよろず
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
美少女猫耳猫しっぽである。しかも複数である。この漫画の売りはなんと言っても猫耳の可愛い女の子。といってもこのヒロインは人間ではない。神様の類である。
ヒロインの繭は猫の神で、見た目は小学校低学年ぐらいの元気がいいタイプの女の子。その他いろいろな美少女神様が出てきててんやわんやするお話。
登場する女性キャラは大体ロリキャラで、そもそも著者であるFLIPFLOPsが今描いている『ダーウィンズ』のヒロインもグラマータイプでないことから、FLIPFLOPsは本当に可愛く描くのが好きで描いていることが伺える。コロコロと可愛い絵柄でエロい展開は無いので女性読者も安心して欲しい。
特に可愛いのが貧乏神で、実年齢は相当な物だが見た目は小学校低学年かそれ以下。貧乏神をこんな風にキャラ付けするとは! 登場キャラの中ではダントツに幼い姿といえる。
話としては基本一話完結だが、神様と人間のお話かと思いきや、幽霊とか怨霊とか欧米系の宗教も絡んできて、だんだん神々の世界の揉め事の話になっていくのだ。
シビアなネタも仕込んできたりするのだが、それをヒロイン一同笑いを取りながらサラリとかわして行くのが上手い。 絵が上手いのでバトルっぽい展開も気持ちよく、シビアなネタの中にゲームの話があったりと息抜きに読むのにお勧めのマンガ。
アニメ化にもなり、根強いファンに支持されている猫の神様の漫画である。
おかゆネコ
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
動物がある日突然喋り出す奇病、通称「しゃべり病」にかかっている猫のツブ。そんなツブを長旅に出る両親から預けられたサラリーマン八郎と「おかゆネコ」ツブとの、ほのぼのとした日常漫画。
おかゆネコと言うだけあって、ツブはことあるごとに「おかゆでも煮てやるよ!」と八郎や彼の周りのキャラクターにひたすらおかゆを振る舞ってくれるのだが、このツブがなんとも言えずゆるく可愛らしい。
海苔を巻いたおにぎりのような模様に、点をふたつ並べただけのぼんやりとした目。 なのにも関わらずとても表情が豊かで、読んでいてとても癒される。 毎回ツブが振る舞ってくれるおかゆのレシピが載っているのだが、中には作中で「作ったはいいもののまずい」と描かれているものもある。
ともあれ、風邪を引いた時くらいしかおかゆを食べないのにも関わらずこの作品を読んだ後に無性におかゆが恋しくなる。 戸棚の奥から引っ張り出した土鍋で思わずおかゆを煮始めてしまうくらいにはおかゆが食べたくなる作品だ。
猫~ミック~
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
猫漫画にしてはちょっと珍しい、しゃべる猫『ミック』としゃべるリスがお互いの手を取り合いながら旅をするロードムービー的なシリアスなストーリーだ。
「人間と動物が共に生きる世界」というファンタジックな世界観と設定がてんこ盛りで、大変雰囲気がある。 主人公は猫で相棒はリスだけど、人間や機械やそうじゃない幻想的なものたちが次々に出てくる。
「刻の渓谷」とか「輝虹石」とか、ファンタジックな設定が次々と現れ、旅の途中で様々な出会いがあったりバトルがあったりと、かなり次から次に謎が展開されて行くストーリーなのだ。
絵柄もかなり工夫されていて、漫画というよりアニメのようで飽きない。 少年漫画のようなタッチはどきどきするような展開がさらに魅力的に見えて良い。 猫だけど。 しかも、フルカラーだから背景や小物などちいさなところまで丁寧に描かれおり、読んでいて大変気持ちよいのだ。
何気ない猫とリスの冒険譚がページをめくるごとにどんどん心に刻まれくる作品。
ただしこの作品は講談社オンライン『e-manga』で配信されていた作品で、e-mangaが2008年に閉鎖された後、最近Kindle 版でコミック化されたという猫漫画なので、残念ながら書店では手に入れられないと思われる。 もったいない。 是非デジタルで一度読んでみて欲しい。
猫暦
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
江戸時代を舞台にして伊能忠敬とう実在の人物をネタに、その学者の助手として頑張っている少女・栄と、夜になると人の言葉を話すという特殊な能力を持つ猫とが織りなす物語。
新しい未知の学問に興味を持つ少女が、猫のサポートを受けながら成長していくという展開で、ファンタジーあふれるホームドラマのような内容に仕上がっている。
また絵が非常に上手く、登場する猫は柔らかくて触りたくなるように描かれているので猫好きなら一目でファンになる。 猫と天文学と地図そしてファンタジーを絡めてとてもワクワクする展開が繰り広げられる。
作者は、江戸時代と猫をモチーフとした作品を他にも発表しており、得意としている舞台設定であることが推測される。 このために、話のベースがしっかりとしているので、ライトなイメージに反してかなりグッと読み応えがあるのだ。
猫が好きな人だけに向けられた作品ではなく、話が進むごとに本格的な内容になっているので、ストーリー全体を時代劇や歴史物を読むような感覚で楽しむことができる猫漫画。
純喫茶ねこ
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
猫と人間、一匹と一人の主人公達の関係がとっても良い感じで表現されている表紙に思わず見惚れる。
偏屈で人嫌い、生きていくのがとっても下手そうな青年・朏(みかづき)の職業はミステリー作家。
両親の墓参りの時にお供え物で釣れた猫に対しての第一声が「ネタが来たーっ!」でそれだけの理由で自分の家に猫を連れて帰ることに・・・。でも猫を飼った経験はなく、両者の関係は初っぱなから怪しい雲行き。
一話ごとに朏(みかづき)視点から猫(ハル)へ、猫視点から朏へと交互に変化し、お互いがどう思っているか、相手の行動から何を感じ取っているかがよくわかる構成。
ハルの猫視点にはあれ?猫って実は自分に懐いてくれていると勝手にこちらが思っているだけで、猫達は人間に対して、もしかしたらこんな風に感じて動いているのかも・・・。 と想定外の猫視点を楽しく想像しながら読めた。。
人間は勝手に「猫もわかってくれる・・・!!」と解釈するが、猫の方は全然違う。 そのズレっぷりが「あるある!そうそう、そんな感じ」とクスっと何度も笑わせてくれるのだ。
とは言えだんだんとお互いズレまくりながらも相手に対する愛情だけはベクトルがあってきているところがほんわかとうれしくなるのだ。 猫好きな担当編集も絡んでなんだか三人の猫ライフが楽しくなりそう。
続きがとっても気になるハートフルな猫漫画。
猫mix幻奇譚とらじ
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
あの『7SEEDS』や『BASARA』の田村先生が描かれている猫と勇者のファンタジー冒険譚なのだ。これは猫好きにとって面白くないはずはない!!!
登場人物達はとっても個性的。猫ミックスというのは猫が人間のように立って歩いているもので、この世界には色々な道ブルのミックスがいる。
凶悪なねずみに子供をさらわれた騎士が連れている猫がとらじ。とらじは子供の飼い猫で、子供がさらわれたときに魔法で猫ミックスにされてしまう。
読み進めていくと子供の魂がとらじの中に入っているのではないかな、と思わせる。とにかくとらじがプリプリに可愛い。表紙を見れば分かるとおり見た目もフワフワしていいが立ち振る舞いや言動も癒される。
大声を出されたら嫌がったり、水に落ちたら耳から大量に浸水して死ぬかもしれないなど、猫の特徴を色濃く残すとらじ、猫好きはここでひとり悦に浸るにちがいない。
とは言えそこは田村先生。 単なるフワフワ可愛い猫漫画で終わるはずがない。 息もつかせぬストーリー展開とおとぼけ会話シーンのバランスが最高。 ハラハラ、ドキドキ、ニャッ、ニャッ、チューチュー・・・猫好きにはたまらない作品に仕上がっている。
表紙をみてキュン!ピン!ニャン!ときたら迷わず買いだ!
手塚治虫アンソロジー猫傑作集
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
手塚治虫が特に猫好きだったという話は聞いた事がない。しかしこの「手塚治虫アンソロジー猫傑作集」を読んでみると作品の随所に猫好きならキュンとさせられてしまうアイディアが出てくる出てくる。
たとえば「ブラックジャック」シリーズの一編である「ネコと庄造と」は、猫の親子が人間の(自分の)家族に見えてしまう男の物語である。 猫好きとしては、さわりを聞いただけでもワクワクしちゃうようなネタだと思わないだろうか。
かと思えば、SF中編の「シャミー1000」には、人間をも奴隷支配する化け猫宇宙人が登場する。 超文明人の彼女たちは、忘れ去った「愛」を求めて地球にやって来たのだが、彼女たちが侵略してまで欲しかったものとは?
それが判明した時、恐ろしいはずの彼女たちの事が少し愛おしくも感じられてしまうのであった。
こうした一ひねりされた猫への愛は、ただの盲目的な猫好きではなく一歩離れた視線にいるからこそ思い付くものなのだろうか。
確かに手塚治虫は「マンガの神様」と言われるだけあるなぁ、とも実感させてくれる作品ばかりだ。 猫を切り口に手塚治虫の凄さを再確認させてくれる漫画なのだ。
キミと話がしたいのだ。
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
一見「バカにしてるのかこの表紙?」と思える本作『キミと話がしたいのだ。』は丁寧な言葉遣いでかしこい猫の「くま」と、猫の言葉がわかる飼い主の青年である「しんのすけ」の淡々とした日々を描くまったり猫漫画。
猫と人間は淡々とした関係に見えながら、しっかりとした絆を持っているのが魅力的なのだ。
とにかく「くま」のしゃべっている姿がかわいいので、猫好きならばハマること間違いなしだ。人間とペットが、こんなふうにしゃべることができたらなあ、というファンタジーが楽しくうれしい。
サラリーマンのしんのすけが主人公なのに、ファンシーな猫とのコントラストが意外にもしっくり。 大きな事件やストーリー展開があるわけではないけれど、日々の出来事がやさしいタッチでつづられていて、とても癒される漫画なのだ。
この手の漫画は読み返しに堪えるのが素晴らしい。何度読んでも飽きない上に読み応えもあり、くまとしんのすけの出会いや友達の猫のエピソードなどがあって、ちょっぴり涙ぐんだりすることも。
猫好きならば手にとって絶対に損はしない。 まったり面白いおすすめ猫漫画である。
魔法使いの猫
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
主人公が猫になっちゃった! という異色のファンタジー猫漫画。 双子の完璧な弟を持つ平凡で本好きな主人公が、ある日突然魔法使いの猫になってしまい異世界で様々なことに巻き込まれるどたばたファンタジーだ。
顔はそっくりなのに性格が全く違う弟との兄弟愛(弟は超優秀・兄は凡人)が何とも素敵。そしてなにより猫になった主人公の姿がかわいい。
黒ネコで脚だけ靴下をはいているかのように白くなっているソックス猫。猫ファンタジー好きにはたまらない可愛さ。 これ系が好きな友人には間違いなく大いに喜ばれる一冊だ。
異世界の描写もまるで絵本のように、繊細で優雅で魅力的。 性別、年齢ともに不詳の自由でゴーイングマイウェーな主人に振り回されながらも、全体的になごやかな雰囲気で進んでいく。
伏線に次ぐ伏線の展開の中で、ときどきはっとさせられるところがあり、魔法使いの主人と主人公、兄弟との関係性、美しい舞台背景など展開も豊かで、魔法、ファンタジー、冒険好きな読者の胸をときめかせる要素が盛りだくさんである。
絵柄も大変可愛らしく、色づかいも鮮やかで美しい。 本編の絵柄も愛らしく、線が細やかで読んでいて気持ちよい。 次々と展開が気になるストーリーも良い。 絵の綺麗な正当派ファンタジーとも言える。
オデット ODETTE
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
主人公は普通の人間で周りもみんな人間。なのに彼氏だけ猫。 名前も猫氏とおふざけ感があるけど、この猫氏が世の中の女性が理想としている男性だから興味深い。
オシャレで彼女想いの優しい男性。かたや彼女はマイペースでデートに遅刻をしたり突然公園のベンチで居眠りをする天然系。そんな彼女を怒りもせずあたたかい眼差しで見つめる猫氏の対応がとっても紳士。
恋愛マンガだけど過激な描写もない、ただ彼女と猫氏のデート風景を淡々と描く観察日記のようなマンガなのだ。 なのに現実的でない猫氏の存在がパンチになっていて、なんとは無しに楽しくスルスルと読めてしまう。
ストーリーは1話完結タイプだから、気になるところで終わって次回号をお楽しみという事がないので気楽に読める。 ギャグとまったりしたお話が好き、または猫が大好きな人ならお気に入りのマンガになること間違いなし。
きょうの猫村さん
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
さて。『きょうの猫村さん』を知らない人はいない気がするが、一応説明するならば、まず主人公の猫村さんはネコである。 そして二足歩行だ。
家政婦(家政猫?)としてお金持ちの家に派遣され働いている。 可愛い前掛けをつけ、ちょっとおせっかいな、でもとても愛くるしいおばちゃんのような猫の猫村さんである。
鉛筆でさっと描かれたようなタッチとほんの申し訳程度に色を塗られたこの漫画は、さっと読める癒し系漫画だ。
猫村さんは料理が上手なのでぜひ我が家に来て振舞ってほしいと思うようなご飯が登場する。レシピが紹介されたりはしないが各種お金持ちのテーブルを毎日上手に盛りつけているらしい。
おやつ作りも上手でパンの耳で作った揚げパンは懐かしい味がするのが紙面から伝わってくる。子供じゃ無くてもワクワクしてしまう。
万能家政婦みたいな猫村さんだが、猫舌だったり急に爪研ぎしたくなったり、時々やっぱり猫なのだ。そこが猫村さんの魅力なのだ。
他の登場人物も一つ二つツッコミどころがある性格や外見だが、どこか憎めないのは作者の視点が柔らかいからだと推察される。
この漫画の結末は全く想像ができないが、サザエさんのように読んでいて安心できるのが良いのだ。 基本的にほのぼの、でも家族のあり方や人とのコミュニケーションの難しさもひそんでいて、その暗い部分を猫村さんが明るく照らしてくれる。
人間関係に疲れたらこの猫漫画が効くだろう。 おすすめ。
しらたまくん
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
もし入学式、隣の席に猫が座っていたらどうしたらいいのか。 日本語を流ちょうに話し、人間と能力が遜色ない猫がいたら。ちょっとかなり嬉しいだろう。 そしてその猫のIQが自分以上だったら・・・?。
そんなしらたまくんの同級生として後ろの席に偶然座ったヒロインの葵という女の子の目線でスタートする。
後ろの席に座った葵はしらたま君に興味津々。 周りの生徒はどこかしらたまくんに遠慮がちなのだが、そんなことには気がつかない葵は時にしらたまくんに対してデリカシーがなくて、読んでいるこちらがハラハラあわあわすることも。
そんなデリカシーの無さがきっかけでしらたまくんと仲良くなった葵としらたまくんのドキドキな日常がとっても楽しいのだ。 だってしらたまくんは猫だけどハートはシャイな男の子なので、実はとっても照れ屋さんなのだ! キュン!
ネットでも人間に一生懸命話しかける猫が話題になっているが、そのうち猫たちも進化して通りすがりに「お疲れ!」ぐらいの挨拶はしてくれそうな気がしてきてしまう。
しらたまくんの学校生活は読んでいて楽しい。一緒に文化祭とか運動会とか体験したい! 特に運動会は予想通りの展開で良かった! しらたまくんみたいな猫が本当にクラスにいたらいいのに。 絶対毎日が楽しいに違いない。
にゃんぱいあ
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
にゃんぱいあ=子猫+ヴァンパイアの公式コミック!
にゃんぱいあはヴァンパイアになった猫で、可愛らしい絵柄とは異なりヒトの血を飲むちょっと怖いエピソードもある独特なお話。 元はyukiusaの同人誌として発表されていたが、キャラが可愛いとUFOキャッチャーに採用され、アニメ化、商業コミック化と広がったという異色の出自。
大きな目が特徴のキャラクターたちは可愛さの中に複雑な事情を盛り込まれていて、その不思議なかわいさに読み始めるとどんどん引き込まれる。
たくさんいるキャラクターだが一番好きなキャラクターは独眼竜まさむにゃ。おしゃれなデザインで、性格もおもしろくて目が離せない存在である。お気に入り。
美咲ちゃんという人間もストーリーの中で出て来て、怒りっぽい見た目とは異なりニャンパイアのために衣装を作ってあげたり、血を飲ませてあげたりするところがあり、そのギャップ感ある優しさにキュンとなったり、どこかシュールな感じになったりなどいろいろ楽しませてくれる。
眼帯をしているクールな姿とは裏腹ににゃんぱいあのことが大好きで追っかけているところがとってもかわいい。
ちょっと変わったテイストの作品だが猫とファンタジーが好きな著者が心のままに描きまくった感の漫画は、猫とファンタジー好きな人にはたまらない作品になっていて、ダークすぎないところが人気の理由だと思う。
ねこのこはな
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
ちゃぶ台を囲む一人と一匹の可愛い猫(女の子?)、その前にあるお皿につみあげられたチクワに思わず惹かれてしまった。
藤沢カミヤさんの描く「ねこのこはな」は、ほのぼの系の限りなく人に近い猫マンガだ。
人間のあっちゃんと猫のこはなちゃんの生活が描かれている。 こはなちゃんは猫耳少女で表現されていて、普通にあっちゃんと暮らしているのだ。
食べ盛りのこはなちゃんのおねだりがとてもかわいい。
一つ一つ、あっちゃんに食べられるものかと尋ねるところにキュンとする。あっちゃんでなくともググッときてしまう。
こはなちゃんが巻き起こす小さなハプニングもそれぞれが可愛くて目が離せない。 主人公とこはなちゃん、そして美人なのだけどちょっと変わった管理人さんなどの周囲のキャラがみんなちょっと変で、可愛いだけじゃないのがツボにはまる。 巻が進むと二人の暮らす賃貸アパート「星雲荘」のちょっと変わった住人達やら、近所の猫やら猫カフェやらが登場してきて、ほのぼのしながらも笑えるのだ。
あっくんとこはなちゃんの生活はどう見ても決して裕福ではないのだ。 なのにその生活には小さな幸せがポロポロと溢れているのを感じる。 ずっとずっとあっちゃんとこはなちゃんが幸せでいられたらいいなと願う。 読めば幸せになれるタイプの猫耳少女猫漫画なのだ。
化け猫あんずちゃん
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
化け猫あんずちゃんは、お寺で飼われていたらいつのまにか化け猫になっていたあんずちゃんを描いた日常系マンガ。こう書くとなんだかホラー系かもしくはシリアスな話かと思っちゃうかもしれないけれど、かなり緩い猫漫画だ。
まず全く違和感なく自然にあんずちゃんが生活の中で話してる。 ストーリー的には妖怪になる経緯から始まるんだけれど、拾った猫がなかなか死なない、数十年経ったら妖怪になってた、でおしまいなのだ。
化け猫になったあんずちゃんは、そのまま二足歩行で立って喋る猫として寺の一家との生活が始まっちゃうのだ。 それを周りもなんだか普通に受け入れてるのだ。 ストーリーがあまりに淡々としていてびっくりしてしまうくらい。
でもそれがこの漫画の良いところ&一番面白いところだ。 普通の生活の中に化け猫が存在している毎日が可愛くて、なんだか自然でほんわか暖かくなる。
ちょっと古さを感じさせる『いましろたかし』のシンプルな絵柄がそれを引き立てている。正当派ギャグ漫画のタッチで淡々とギャグをかましてくれるのだ。 それがストーリーとマッチしていて気がつくとその絵が好きになっている。
じっくり読むというよりは、ほっと一息つきたいときにちょうどいい猫漫画である。
国家の猫ムラヤマ
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
この漫画の著者はすごい。 何がって設定がすごい。 人間が絶滅危惧種に指定されている2XXX年、動物達が政権を握るようになった日本が舞台なんだから!! しかも人間は絶滅危惧種であって完全に絶滅してないところがミソ。普通こんな設定、考えつかないって。
しかもこの漫画、ギャグ漫画である。
投票率0%で続投が決定したツシマヤマネコの総理大臣ムラヤマ(だから国家の猫ムラヤマなのね)に人間の私設秘書イトウ、これまた同じく私設秘書でお気楽ご気楽なオコジョのオブチとシュールな登場人物(動物か?)が繰り出すボケ突っ込みにあなたも思わず吹き出すはず。
しかもこの私設秘書、時給制ってバイトかよ!の世界。それを知らなかったムラヤマもどうかと思うが。
とにかく設定が奇抜すぎてそれだけでも面白いんだけど、単なるギャグ漫画でなく今現実に、日本の人間社会で起きている問点を鋭く風刺した表現も多数。 もちろんこれで政治の勉強になるわけじゃないけど、実際の社会問題に関心を持つきっかけになる、実はすごい漫画だと思う。
中村猫整体院
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
漫画家の金田さん(女性)はマッサージしてもらおうと整体院のドアを開ける。そこには白衣を着た猫がいた。
吉祥寺にある「中村猫整体院」マッサージを手掛けるのは人と同じ大きさの猫たちだ。 ちなみに二足歩行している。白衣も着ている。 そしてふかふかした大きな肉球で丁寧にマッサージしてくれる! 肉球マッサージ! なんて羨ましい! 身も心も癒されるとはこのことである。
想像しただけで気持ちよい。(気がする)。 あぁ、極楽!ふかふかした大きな肉球で丁寧にマッサージなんて夢のよう。 猫好きとしては一度は考える肉球マッサージを漫画化されるとこうなるのだ。
現実世界ではふにふにと頼りない手も、「中村猫整体院」では確実にコリをほぐす熟練の手である。 あの手でマッサージをされるなんて夢のようだ。 マッサージをしている側の猫の顔が最高に可愛いく幸せそうだ。
カズオ先生やせいな先生、中村さんのキャラクタも大変素敵で魅力が溢れている。
こんな整体院があったら是非とも毎日通いたい。 そして存分にふみふみしてほしいと思う。
原作担当の逢川里羅さんと、漫画担当の二丁目のママさんに感謝感謝である。
肉Q一家
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
テンション高そうな表紙からもう何かがダダ漏れている『肉Q一家』。擬人化した猫の家族の日常がバカバカしくもたのしく描かれているコッテコテの猫漫画である。
一応猫の女の子「チロ」がメイン主人公となっているが、猫一家の母親「たま」や、兄の「ゴン」がメインとなる話もあり、特にチロが生まれる以前に失踪していたゴンが帰宅する回では、ゴンの彼女も一緒に登場するなど、まさに猫一家(肉きゅう一家)の楽しい毎日が猫的に描かれていく。
いろいろある猫の擬人化作品の中でもとくに猫の習性をうまく表現していて、あぁこんな時猫だったらこんな態度を取るだろうな、こんなしぐさをするに違いないとか、話のオチには猫ならではのあるあるが描かれていて読んでいて思わず大笑いしてしまう。
猫ならではのコミカさで非常にテンポの良い作品。 猫が関西弁で話していることも関東の人間にとってはなんだか吉本のようで楽しい。
なお、こちらの作品はタイトルが2度変更されている。 1度目のタイトル変更は「関西にゃんQ」だった。 そして現在では主人公が同一の「ちんまりチロQ」が、ねこぱんちに連載されている。
ちなみに本作『肉Q一家』は猫好きバイブル「コミックねこばんち」2008年発売の春満開号で第一回猫漫グランプリを獲得した作品である。
魔女と猫の話
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
魔女と猫の話は、全寮制の魔女学校に通っている女の子と魔女のパートナーになる猫のお話。
魔女の学校なのでクラスメートも全員魔女。 そして魔女には必ず猫のパートナーが必要なのだ。 授業の一つとして自分の守護霊になる猫を召喚するのだが、必ずしも召喚した猫が想像通りの姿とは限らない。 でもそんな猫と一緒になって試練を乗り越えたりする姿が、とてもかわいらしく瑞々しく描かれている。
いろいろな猫が出てくるが、しゃべることができるし人型にもなる。そしてどの猫も可愛い。 なりかけ魔女の少女達は普通の学校と一緒で友達関係で悩みを抱えることもあり、普通に進路に悩む姿は自分のことを思い出して共感できる部分が多かった。 魔女の進路って? というところが、結構上手い設定だ。
全寮制の魔女学校というと王道の世界観になってしまうが、読み進めていくと徐々に作者の世界観が浸透していき、全体的に優しくて柔らかいイメージだということに気付く。
きちんと絵柄とストーリーがマッチしているのもこの漫画の魅力だと思う。 独特の世界観にもっと浸っていたくなる。
完結になっているのだが時々読み返したくなるシリーズであり、つい周りの人にすすめたくなる癒やされ漫画だ。
やにゃか さんぽ
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
東京都台東区・谷中を舞台に、子猫のやにゃかがくりひろげるのほほんストーリー。
お江戸下町な雰囲気をバッチリ味わえる谷中の観光紹介を兼ねている感じだけれど、これが猫の視点でいろいろな名所の紹介され、谷中近辺に詳しくなれる。
東京周辺の人じゃないと中々難しいかもしれないけれど、谷中に行ったことある人もない人も、この漫画をもって「やにゃか さんぽ」 したくなることでしょう。 ニンゲンならば山手線の日暮里駅から歩きます。 谷中近辺に出かけてみるとこの漫画を読んだとおり、神社や坂道、そして話題の商店街が広がっていて思ったよりも素敵な感じです。
そしてこの漫画の一番の魅力は、主人公『やにゃか』がかわいい。 絵のタッチがとってもかわいらしく、読んでいてとっても癒される。 わかつきめぐみ先生は本当に可愛いものを描かせたらうっとりもののペンタッチ。 猫ちゃんのかわいらしい描写も上手だなぁと感心。
やにゃか以外にも次々と猫ちゃんたちが登場しますが、どの猫ちゃんも味のあるキャラクター。猫ちゃん同士のやりとりもかわいくって読んでいて飽きない。
いままで黒猫といったら「ジジ」でしたが、この漫画を読んでからは「やにゃか」になるだろうなぁ、みんな。
猫ちゃん好き、のほほん系が好きな人には絶対おすすめ。
きょうのらすぼす譚
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
表紙から「BOSS」感たっぷりなオーラが出てます。 主人公のラスボスは顔は怖いが心は優しい、とても魅力が詰まった猫。 喧嘩が得意であるにも関わらず、狩りは苦手という設定も笑えて面白い。 猫の世界は厳しいという話の中にも、どこか笑えてしまう独特の雰囲気があり、ついつい読み進めてしまう。
あくまで猫の世界の漫画であり、人間はおまけ程度でしか登場しない。 とにかく猫の世界に浸かりたい、猫で笑って泣いて感動したいという人に最適。
セリフも猫が人間の言葉を話せたら、恐らくこんなことを言っているのだろうと想像できる会話が多い。そのため猫的な感情移入?がしやすく、物語の世界へ入り込める。
猫の一つひとつの仕草や表情を研究したことがうかがえる描写が豊富で、読んでいて感動。 最近疲れやストレスが溜まっていて元気がない人に特におすすめできる猫漫画。猫好きはもちろんのこと、猫に興味がない人も猫が好きになってしまう魅力的な作品。
みかん・絵日記
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
みかん・絵日記は一見不思議な話である。 主人公ともいうべき『みかん』という名前の猫は、みかん色で、人間の言葉をしゃべるのだ。
みかんは、小学生の叶夢に拾われ草凪家にやってくるが、草凪家の人たちは意外にもしゃべれる猫にそんなに驚かず、自然体で受け入れてしまう。 実はみかんはしゃべれるだけでなく、文を書いたり、立って歩いたりすることもでき、しかも酒好き。そんなみかんの周りの人や猫たちの愛すべき日々がほのぼのと描かれている。
人間のような猫が出てくるから、奇想天外な話かというとそんなことはなく、日常の出来事のふとした拍子にはっとさせられることのある内容なのがとてもいいのだ。 思わず、うちの猫もしゃべればいいのにと思わされてしまう。
明るいタッチの可愛らしい絵につられて読み進むと、意外とせつなかったりして、思わずほろり、なんてことも。 でも、優しい気持ちになれることは間違いないので、ピュアな心になりたい人には、是非お勧めしたい作品である。 文庫版になっている。
ねこノート
猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
猫が苦手という人は「何を考えているのかわからないから」と思うらしい。 嬉しいのかそうでもないのか、たとえば犬のように大きな感情表現をしてくれるわけはない。・・・ように見えるらしい。
だけど爬虫類や昆虫のように、まったく意思疎通が図れないわけでもない。 むしろ猫好きからすれば適度な距離感が心地いいと不思議な安心感を与えてくれる存在ではあるけれども、同じ空間で暮らしているのならば、共に喜びや悲しみを感じたいと思うのも飼い主という人間のひとつのホンネ。
「ねこノート」は、そんな願いを叶えられるかもしれないというトキメキに満ちている猫漫画。
漫画の世界に没頭し存分に楽しんだ後、毛繕いなんぞに励んでいる我が愛猫を振り返り、目と目があった瞬間、人間の言語に変換された何気ない一言が、ポロリとこぼれ出るのではないかとつい期待してしまったりして。 そんなかけがえのない瞬間が、自分にも訪れるのではないかというほっこりとした夢も見させてくれる愛すべき猫漫画なのである。
ゾッチャの連載が終わってから久々の生藤さんの猫漫画なのでファン待望である。
生藤由美さんはとっても猫を可愛く描く作家だと思う。 ふわふわと猫をまあるく、温かい感じで描くのが魅力的である。 そんな猫が絵の中から話しかけてくるかのように感じる不思議な作品だ。
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猫の擬人化漫画は夢と不思議と癒やしと時々ギャグ
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