やっぱり実名が面白いがイロイロと怖い漫画業界のサバイバルアクションバトル 狭い世界のアイデンティティー の感想レビュー
[若武者 さん] 画おすすめ感想レビュー
狭い世界のアイデンティティー(2) (モーニング KC)-押切 蓮介
- バトル漫画をおすすめ!面白いバトルアクション展開に手に汗握る!
- さすが押切蓮介。面白い。
マンガ家と編集と有象無象の出版業界を舞台にしたマンガ家達によるマンガ家バトル漫画とでも言うべきか。
第1巻の段階では架空の出版社(どう見てもあそこ)に殴り込みに行く架空のマンガ家のありえない感じのムチャ殺伐バトルだったが、第2巻から色々と実名が出始め、そこからが益々面白い。
マンガ家としてしか生きられない。そんな狭い世界で生きている漫画出版業界人と、新興勢力ネット社会。そして玉石混合かつ才能溢れるいびつな作家たち。
マンガ家として売れれば収入も確保できるし顔も売れる。ぶっちゃけ尊重されたい。
でも売れないマンガ家、誰も名前も知らないようなマンガ家は掃いて捨てるほど存在している。
そこから毎年メディア化されたり「このマンガがすごい!」にランキングされたりして、上手く行けば劇的に認められて極端な印税収入になるらしい。
そうなれば周囲はチヤホヤしてくれるわけだが、それも来年はわからない。
本作の凄い所は、そんな狭い世界のサバイバルを漫画家同士のアクションバトルとして描く所なのだ。
そして押切蓮介のエグい描写による嫉妬羨望執着妄想描写がこれまた真っ黒でグサグサ刺さるのだ。
承認欲求と収入への渇望は漫画家だけのものじゃない。俺達も同じだからだ。
そしてもう一歩本作の凄い所は、この漫画のタイトルが『狭い世界のアイデンティティー』という所なのだ。
恐らく押切蓮介自身いつかそこに持って行くと思われるが、マンガ家と出版業界にとって本当に倒すべき敵は同業者じゃない。
漫画以外のコンテンツだ。
特に若いマンガ家たちが好んで利用しているSNSそれ自体が、我々生活者から娯楽の時間を極端に奪っているのだから。
本作は「見た事のある舞台を限定したバトルアクション」として最高に笑わせて頂いている。
今はそれでいい。
だが一見すると目障りな長老マンガ家や中途半端に才能溢れる新人マンガ家、そして邪魔な同業者たちを削ってしまった焼け野原には「漫画って面白くないね。もう誰も読まないね」という未来が待っている。
なんて恐ろしい。なんて恐ろしい漫画なんだ。
一匹の漫画読みとしてはマンガ出版業界の未来と同様、本作の先行きから目が離せない。
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
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秋田書店
2013-06-07 発売
ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感
物語は主人公の須島要が友人から「ダーウィンズゲーム」というソーシャルゲームに招待され、ほぼ強制的に参加させられるところから始まる。 その友人は死亡! このゲームの基本は他のプレイヤーと現実世界で殺し合いをしてポイントを奪い合うというもので、…[続きを読む]
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