コンシューマRPGのキャラデザ,イメージボード等匡吉さん
掲載日:2008.07.30
匡吉さん
クリエーターインタビューでは、商業誌で活躍中のクリエーターや同人誌で活躍中のクリエーターなど、みんなが気になるクリエーターを毎回お一人ずつご紹介。
作品の裏話や、普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問をインタビューでお聞きします!
今回は、月刊インディーズコミック増刊号で表紙を担当してくださった匡吉さんをご紹介致します。
匡吉
今年大学を卒業した絵描き見習い。在学中にHPを開設し、同人CDのジャケットやコンシューマゲームのイメージボード等、コソコソと活動。傍らで、現在は初のイラスト同人誌に向けて絵のストックをチャージ中。
masamasaworld
匡吉さんのまったりイラスト実験サイト。
年代別にたくさんのイラストを閲覧することができます。
匡吉さんの事を教えてっ!
――絵を描き始めたきっかけは何ですか?
きっかけ・・・多分ないです。子供の時から描くのが好きでした。頻度は月に一枚描くか描かないかとかそんなんでしたけども。この飽きっぽい私が今まで続けられているのは、絵ぐらいなものです。
――初めて描いた絵はどんな絵ですか?
保育所にいた頃、画用紙か何かにSDガンダム描いてました。両目が超離れてます。
――何か一貫したテーマを持って絵を描いていますか?
オリジナリティを求めたいです。完全なオリジナルなんてそうそうあるものではないし、かく言う自分もいろいろな方の影響を受けて今の絵がある訳で、今後もきっと影響受けていくんでしょうけども、一目見て、これは匡吉の絵だ、と分かるような絵を目指したいです。
――作品のアイディアはどうやって考えていますか?
お仕事の場合は、作品ジャンルやサイズ、果ては描くキャラクターまで既に決まっていたりするので、あとはその作品の性質・用途に合わせた構図とか光源の位置とか、技術的な面で考える事が多いです。
個人的に描く場合は、刀や神々を擬人化したりしてます。擬人化する対象の伝説・逸話の類を参考にして、それをもとに独断と偏見で勝手にキャラクタライズします。他にも何かを見た時に漠然と思いついたり、たまに外出して本屋さんで資料漁りをしてる時に偶然見つけた写真に感化されたり。いろいろあります。
――絵を描くうえで、何に一番苦労しますか?
線をもっと洗練したい、キャラクターを魅力的に描きたい等々あげればきりがないですが、一番苦労するのは色です。私は意識しないでいると、塗っている対象の固有色一色しか使わないという、ある意味可哀想な癖があるので、気を抜くと単調な色表現になりがちです。CG塗りだと余計に。もっとこう、固有色の中にいい感じの色ムラを出せるようになりたいです。
――今までに描いた絵の中で特に印象に残っているものはありますか?
どうでしょうか・・・基本的に前に描いた絵をあとから見るとおおいに凹んでしまうのですが、そういう意味ではそれも印象ですか。そんな凹んだ印象がもっといい絵を描こうというバネになって・・・る、と思いたいです。それでもどの絵もその時の私の精一杯なので、以前描いた絵達の印象は皆同等です。
全部愛してます。
――キャラクターを描くときのこだわりを教えてください。
こだわりは・・・あんまり意識はしてないです。キャラクターの性格に合ったイメージが表現が出来れば...とか、それぐらいです。
――ついつい描いてしまうキャラクターのパターンなどはありますか?
ついつい女の子しか描いてないです。いや、ちゃんと男の子やおじいちゃん、オッサンなんかも描くんですよ。男性絵はいくらでもゴツくしたりシワ入れたり出来るんですが、女の子はそうもいかないので、二次元ならではのかわいらしさというか、そういう所を研究中なんです。という建前です。ほんとは殆ど趣味です(自爆)。
――今後描いてみたいジャンルや、挑戦してみたいことはありますか?
あんまりジャンルにとらわれずに活動していきたいと思っていますが、小説の挿絵のお仕事してみたいです。モノクロ絵の経験値ももっと積まないと!持ち込みも...怖いですが行ってみようか・・・能動的に動いていきたいです。
珍しく。
匡吉さんの描き方を教えてっ!
――1作品あたり、どのくらいで仕上げていますか?
1日で仕上げてしまう場合もありますが、密度を上げすぎて集中力が持たずにマンネリ化して1ヶ月くらいかかった場合もありました。平均して3、4日です。絵にもよりますね。
――画材は何を使っていますか?
シャーペンとphotoshopです。
――これは便利だ!と思うオススメの道具はありますか?
自分が使っている道具が客観的に便利なのかどうなのかよくわかってないので、なんとも・・・。
――これがないと描けない!というものはありますか?
パソコンは言わずもがなですが、marumanのクロッキー帳です。私はクロッキー帳に線画を描いているのですが、クロッキー帳独特の気負わない感が好きです。今までmarumanのものを使ってきたので、それが一番しっくりきます。
――絵を描くときの作業工程など教えてください。
パソコンで描いたラフを出力し、それをクロッキー帳のページとページにはさんで透かして線画を描きます。その際、0.3ミリのシャーペンの芯先を更に削って尖らせて描いてます。あとはその線画を取り込んでphotoshopで描きます。
――技術向上の為に何かされていますか?
うまくなりたいという意識を持ってます。基本的にそれだけです。何だそりゃと思われそうですが、そういうある種の野望に似た意識は重要だと思います。そこから何かしら自分に合った方法を無意識に模索したりするんじゃないかなあ(遠い目)いや私偉そうな事言えません!
――絵を描くときの○秘テクニックをこっそり教えてください!
○秘テク!私が教えて欲しい。
ただ描いてるだけなので、私はテクニックと呼べそうなスキルは持ってません何一つ。CGは殆ど独学なので何を持ってテクニックと呼んでいいのかさえ解っていないという始末。ヘタレです。すいません。
匡吉さんにとっての描くとは...
――初めてお仕事をいただいた時の心境を教えてください。
大学三年生の冬、突然某企業様からコンシューマーRPGのキャラクターデザインをしないかという誘いのメール(本物)を頂いて、キ、キタアアアアアアアアアア!!これで就活しないですむぜ!ヒャッホウ!とかいって部屋の中を跳ね回って狂喜してたんですが、なんだかうやむやになって、結局私の出番はなくなりましたとさorz、という。
・・・・・・あれ?おかしいな、前がかすんで見えないや・・・(ゴシゴシ)
あれは、サンタさんがちょっと勘違いしてプレゼントをかなり早めに渡そうとしちゃったんだと思い込まないとやってられないです。
――自分のアピールポイントはなんだと思いますか?
挫けた時があっても、勝手に妄想して自分の都合のいいように記憶の情報を整理出来る事です。こういう時だけポジティブシンキングです。ボク負けないよ!
――将来こうありたい!という願望はありますか?
心身ともに健康を維持しつつ、絵のお仕事をこなしながら、まったりと自分の絵を描いて細々と暮らしていく事です。ほんの少しだけかなっているような気もしますが、まだまだです。もっとスキルアップを!
――休日は何をして過ごしていますか?
基本的に私の生活は、絵を描いてるか、寝てるか、テレビないしパソコン画面をボーッと眺めているか、のどれかで、あんまり休日と仕事をしてる日の境目がないです。このままだと脳が腐る一方です。物覚えも昔に比べて悪くなってきました・・・メリハリのついた潤いのある生活に憧れます。
――絵を描くこと以外で好きなものを教えてください。
妄想することと、野菜を食べる事です。あと、通販番組で商品の紹介をしている人達の人間模様を見て癒されています。
――影響を受けた作家さんなどいたら教えてください。
沢山いすぎて困っちゃいます。いろんな方々のテイストのごった煮に、自分のテイストプラスαで成り立ってますので・・・。
――どのあたりに影響を受けましたか?
魅力的な構図・アングルであったり、キャラクターの二次元と三次元のうまい具合の融合を実現されていたり、背景が物凄く綺麗だったりする方の絵を見るとほんとに憧れます。憧れというか、もう嫉妬に近いです。しかし、あんまり影響受けすぎないように気をつけてます。
――最後になりますが、匡吉さんにとって描くとは何ですか?
楽しみであり、唯一の取り柄であり、人生の目標です。それ以外は何もないんです。(技術的というより物理的な意味で)描けなくなったら終わりだなあと今は思っています。今後どう心境が変わるか解りませんけども。
――ありがとうございました!
匡吉さん 作品紹介その1
Bar -kotatu-
masamune
匡吉さん 作品紹介その2
bisyamonten
天下五剣
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