「レンブラントの描いた老婆の絵を見て衝撃を受けた」書籍などを中心に活躍し繊細であたたかなイラストを描かれているまたよしさん

またよしさん インタビュー

クリエーターインタビューでは、商業誌で活躍中のクリエーターや同人誌で活躍中のクリエーターなど、みんなが気になるクリエーターを毎回お一人ずつご紹介。
作品の裏話や、普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問をインタビューでお聞きします！
今回は、書籍などを中心に活躍し、繊細であたたかなイラストを描かれているまたよしさんをご紹介します。

またよし
油画を描いていた経験を生かし、デジタルでも色を重ねて作り上げる淡い色調を得意とする。近年では書籍を中心に活躍の場を広げている。

システムキッチンぱんつ

またよしさんの事を教えてっ！

――こんにちは！今日はいろいろお伺いしますのでよろしくお願いします！

こちらこそ、よろしくお願いいたします！

――絵を描き始めたきっかけは何ですか？

小さいころ母に褒められるのが嬉しくて、というのがきっかけだったように思います。

――初めて描いた絵はどんな絵ですか？

幼稚園にて画用紙にクレヨンで母と赤い車を描きました。

――何か一貫したテーマを持って絵を描いていますか？

自分が好きになれる絵を描くことです。

――作品のアイディアはどうやって考えていますか？

日常の中でふいに目にとまったものだったり、記憶だったりします。

――絵を描くうえで、何に一番苦労しますか？

モヤモヤとしたイメージを実際に絵という形にする際、なかなかうまく掴みきれなくて苦労します。

――今までに描いた絵の中で特に印象に残っているものはありますか？

「老婆とカラス」という絵です。

「老婆とカラス」

――どんなところが印象に残っていますか？

丁度この絵を描いたのが祖父が亡くなって三回忌の年でした。
大切なひとを想うとき、かなしいだけじゃなくて懐かしい気持ちや切ない気持ち、そしてあたたかな気持ちもあるように思います。そんな色んな気持ちが混ざり合った表情を自分自身と対話しながら描いたので、自分にとって印象に残っている一枚です。

――キャラクターを描くときのこだわりを教えてください。

髪を丁寧に描くことです。

――ついつい描いてしまうキャラクターのパターンなどはありますか？

うねりのある髪が好きで、ついつい。

――今後描いてみたいジャンルや、挑戦してみたいことはありますか？

線を重ねて大事に描いていきたいです。

昔は描くことで精一杯でしたが、今は少し楽しめるようになりました

――1作品あたり、どのくらいで仕上げていますか？

記憶しているもので最短十六時間、最長一ヶ月です。

――画材は何を使っていますか？

フォトショップCSです。

――これは便利だ！と思うオススメの道具はありますか？

フォトショップのトーンカーブです。

――トーンカーブはどんな時に活用されていますか？

加筆していく前の色のイメージを固める時に使っています。

――これがないと描けない！というものはありますか？

その時の気分に合った音楽、でしょうか。

――お気に入りの楽曲を教えてもらえますか？

最近ではボーカロイド関連の曲をよく聞いています。

――絵を描くときの作業工程など教えてください。

ラフ着彩描き込みまで全てフォトショップで行っています。

――アナログで描くことはありますか？その際、どんな画材を使用していますか？

以前は油画も描いていたのですが、今では時々スケッチブックに描くくらいでしょうか。画材はシャーペンと練り消しです。

――技術向上の為に何かされていますか？

ひとつひとつ丁寧に描くことです。

――昔と今で、成長したと思う所はありますか？

昔は描くことで精一杯でしたが、今は少し楽しめるようになりました。

日々の一部です

――商業でのお仕事経験はありますか？または、初めてお仕事をもらった時の心境を教えてください。

初めてお仕事をもらったときは嬉しくて母にすぐ電話しました。持ち込み先から帰る電車から見えた空が綺麗でした。

――自分のアピールポイントはなんだと思いますか？

キャラクターでいうと鼻、でしょうか...！

――将来こうありたい！という願望はありますか？

おだやかな川のような心でありたいです。

――休日は何をして過ごしていますか？

ときどき映画を見たり、ちょっと散歩したりです。

――絵を描くこと以外で好きなものを教えてください。

ゲームも好きですが息抜きでも絵を描くことが多い気がしています。

――影響を受けた作家さんなどいたら教えてください。

学生のころレンブラントの描いた老婆の絵を見て衝撃を受けました。

――どのあたりに影響を受けましたか？

光が当たっているところだけでなく影になっている部分の描き方というか、暗い中にも色々な色があるんだと意識するきっかけだったように思います。

――最後になりますが、またよしさんにとって描くとは何ですか？

日々の一部です。

――ありがとうございました！

作品紹介

愛をこめて

触れぬまま

so close

『月刊インディーズコミック NOVEMBER 2009 Vol.15』でも作品をご覧になれます！

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