ライトノベルの挿絵などで活躍され、Adobe Illusutratorを駆使した美しい線での表現を得意とされているうきさん

うきさん インタビュー

クリエーターインタビューでは、商業誌で活躍中のクリエーターや同人誌で活躍中のクリエーターなど、みんなが気になるクリエーターを毎回お一人ずつご紹介。
作品の裏話や、普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問をインタビューでお聞きします！
今回は、ライトノベルの挿絵などで活躍され、Adobe Illusutratorを駆使した美しい線での表現を得意とされているうきさんをご紹介します。

うき
広島在住
Adobe Illusutratorをメインに使い、デジタルのベジェ線でイラストを描いています。
ライトノベルの挿絵などで活動中。
ブログ「405号室」
pixiv

うきさんの事を教えてっ！

――こんにちは！今日はいろいろお伺いしますのでよろしくお願いします！

はい、こんにちはっ。
こちらこそよろしくおねがいします。

――絵を描き始めたきっかけは何ですか？

小学校の頃ですね。
あまり集中力の無い子供だったので、長い授業中の時間つぶしみたいな感じで、描き始めたのが、きっかけだったと思います。

――初めて描いた絵はどんな絵ですか？

えっと、漫画とかアニメとかを真似て描いてました。
よく子供向けのキャラクターの、下敷きがあるじゃないですか。
ああいうイラストを真似して描いて、遊んでいたような気がします。
ドラゴンボールとかSDガンダムとか、すごく好きでした！

――何か一貫したテーマを持って絵を描いていますか？

結構移り気なので、かっこいい絵を描きたくなったり、かわいい絵を描きたくなったりと、あまり作品全体のテーマは一貫しないんですよ、あはは...
ただ、一枚単位で、すごくかっこいい絵！とか、すごくかわいい絵！とか決めて、描いてます。

――作品のアイディアはどうやって考えていますか？

最近引きこもり気味なので、説得力無いのですが、やっぱり、散歩などの移動中ですかね。
移動中とかって、考え事以外にすることないじゃないですか。（あぶないあぶない＞＜）
だから、自然と歩きながら、絵の事を考えたり、聴いてる曲とかから、いろいろイメージしたり、と。

――絵を描くうえで、何に一番苦労しますか？

シルエットです。髪の毛や服、ポーズなどを含めた、輪郭のラインですね。
キャラクターの輪郭やものの形がうまく決まらないと、どうしても描く気にならなくて、うまく決まるまで、何度も描き直したりしてます。

――今までに描いた絵の中で特に印象に残っているものはありますか？

うーんと、やっぱりIllustratorを覚えたての頃に、四苦八苦しながら描いた絵ですかね。
今の４～５倍ぐらい時間をかけて、延々描いてたので印象に残ってます。

――キャラクターを描くときのこだわりを教えてください。

線ですね。
シャープな線から、柔らかい線、荒々しい線から、かわいい線まで、みんな愛してます。

――ついつい描いてしまうキャラクターのパターンやモチーフなどはありますか？

リボンとか、髪の毛とか、スカートとか、動くとくるん、と丸くなるようなものをよく描いちゃいますね。
動きを出せるパーツは、色々描いていて遊べるので、楽しいです。

――今後描いてみたいジャンルや、挑戦してみたいことはありますか？

そうですねー、連作とか、同じテイストで、ストーリー性のある絵とかを描いてみたいですね。

――ちなみに、創作系のイベントへ参加されたことはありますか？または参加してみたいですか？

去年の冬のコミケット77に初参加でしたが、サークル参加してきました。 今後はがんばって色んなイベントにも参加したいですね。

病める時も、健やかなる時も、という感じです

――1作品あたり、どのくらいで仕上げていますか？

大体８～２０時間ぐらいです。
ただ、ものによっては３０時間とか、４０時間とか、際限なくかける場合もあります。

――画材は何を使っていますか？

１００均で揃う、シャーペンと消しゴム、あとはコピー用紙ですね。
パソコンはMacで、ソフトはIllustratorCS4をメインに使っています。
Illustratorを使う方ってあんまり居ないんですよねー...しゅん。

――確かにIllustrator使う方って、少ないですよね。個人的には好きなんですが（笑）。うきさんがIllustratorをツールとして選んだ理由を教えてください。

やっぱり、人が使っていないから、ですかね（笑）。王道なツールではない分、マニュアルや決まった描き方があまり無いので、色々と工夫したり、発見したりが楽しいんですよー。

――これは便利だ！と思うオススメの道具はありますか？

Illustratorを勧めたいけど、うーん...
ベジェ曲線で心が折れない人には是非っ、という感じでしょうか。
非常にめんどくさい機能だと思うので；

――これがないと描けない！というものはありますか？

画材じゃないですが、うちで飼っている猫ですね。
一休みごとに猫をなでまわしているので（笑）。
作業の疲れやストレスを全て持っていってくれます。

――絵を描くときの作業工程など教えてください。

コピー用紙にシャーペンで下絵→スキャンしてPhotoshopで調整→Illustratorでペン入れ→同じくIllustratorで塗り＆影付け→Photoshopで色調整＆フィルタ＆画面構成
といった感じです。
あとたまに、3DCGを使って背景を組んだりとかも。

――3DCGもやられるんですね！では、技術向上の為に何かされていますか？

女の子も、男も、老人も、子供も、ロボットも、クリーチャーも、小物も、背景も、とにかく、なんでも、まんべんなく、描けるようになりたいので、仕事が無い時は、ローテーションのように色々と描くようにしていますね。

――昔と今で、絵を描くことへの意識に変化はありますか？

全然変わらないですねー。
絵を知って楽しく、絵を描いて楽しく、絵と向き合って楽しく、病める時も、健やかなる時も、という感じです。

飯、の前に描き、風呂、の前に描き、寝る、前に描く。そんな当たり前のことです

――商業でのお仕事経験はありますか？または、初めてお仕事をもらった時の心境を教えてください。

自分はデビューが、ライトノベルの挿絵だったのですが、話をいただいた時、すごく嬉しかったのを覚えています。と、同時に自分の絵で大丈夫なんだろうか、と不安にもなりましたね。

――自分のアピールポイントはなんだと思いますか？

線ですね。まだまだ納得いっていない部分も多いのですが、しっかり見てもらえると、すごく嬉しいです。

――将来こうありたい！という願望はありますか？

今と同じか、それ以上に絵を描いていられたら幸せです。

――休日は何をして過ごしていますか？

絵を描いたり、猫と遊んだりですね。
まぁ、仕事中も絵を描いて、猫と遊んでいるので、あまり変わらないですね（笑）。
ところで、猫と描の字ってよく似ていますよね。
一個ぐらい、インタビューの中に別に混じっていても気が付かないと思いません？（こらこら）

――言われてみれば猫と描って似ていますね！たぶん混じっていても気が付きません（笑）。
もし良かったら、飼われている猫を紹介してもらえますか？

わっ、いいんですか？ えーと上に写っているのが、オジイ（３歳♂）で、下がおじょう（３歳♀）です。

オジイがサバトラで、おじょうが三毛で、両方とも雑種なんですが これがもう、かわいくてかわいくて...（中略）
...いやあ、本当に猫っていいですね！

――うきさんの猫好きっぷりが伝わってきますね（笑）。それでは、絵を描くこと以外で好きなものを教えてください。

ここで、更に猫、と言うと流石にくどいので（笑）。
一人暮らしですね。料理作ったり、本を読んだり、自分のペースで生活するのが好きです。

――自分のペースで...。なるほど、うきさん自身も猫っぽいんですね（笑）。では、影響を受けた作家さんや作品などありましたら教えてください。

吉田明彦さんです。
昔、ベイグランドストーリーというゲームをプレイして、エンディングのスタッフロールで、吉田明彦さんの設定画を見たんですよ。
独特で、描き込まれた線に、すごく衝撃を受けました。

――どのあたりに影響を受けましたか？

吉田明彦さんの絵はあまり、今の自分の絵とは繋がらない作風なのですが、それでも、描いている自分の中には、きちんと根を張っているように思います。

――最後になりますが、うきさんにとって描くとは何ですか？

飯、の前に描き、風呂、の前に描き、寝る、前に描く。
そんな当たり前のことです。

――ありがとうございました！

作品紹介

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