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「もしも良質な映画を観てこなかったらンガを描きたいという衝動は沸かなかったかも」『眠り姫ビューティ!!』作画担当の一矢春吉さん

掲載日:2007.08.30

第8回 一矢春吉さん 後編

インディーズコミックで活躍されているクリエイターに作品の裏話や普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問を伺いました!
この同人まんが道を読んでからインディーズコミックを読めば、より一層楽しめること間違いナシ!
今回は、『眠り姫ビューティ!!』作画担当の一矢春吉さんにインタビューしました。

プロフィール
一矢春吉
北趣味は散歩。酒は一人静かに飲むのが好き。現在、大阪府在住。暑いのは苦手。寒いのは割と平気。好きな薬は強力わかもと。健康状態良好。マンガ作品の制作一つに人生の目標を絞っている。



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一矢春吉さんにインタビュー

もしも良質な映画を観てこなかったら、
マンガを描きたいという衝動は沸かなかったかもしれません。

――魅力的なキャラクターのビューティですが、
一矢春吉さんがキャラクターを作る時の秘訣などありましたら教えていただければと思います。

ビューティ(石川サトコ)の基本設定は、「58歳、女、ある事情で17歳のまま年をとらなくなった」というものでして、それを受けて具体的なキャラクター作りを、原作者の阿僧祇さんが考えてくれたのがこの原作です。『眠り姫ビューティ!!』の主人公、石川サトコは、冷凍睡眠から40年後の世界に目覚めたという特殊な境遇を持っており、他人からは決して理解されない悩みを抱えています。そうした孤独感に対して、人知れず戦っているという姿が魅力的だと思います。ただ強いだけではなく、強さの影にある独自の悩みを持っていること。魅力的なキャラクター作りの秘訣は何かと問われれば、その点が一つにあるのではないかと思います。

――キャラクターの魅力を活かす舞台。背景も描きこまれていますね。
イメージした舞台がありましたら教えていただければと思います。

日常風景については、デジカメで近所を撮ってきたり、ネット画像を参考にしたりしました。マンションと病院の外観、及び登校中の道はデジカメ画像をトレスしたものです。マンションの室内は自宅を参考にしました。病院内やゲームセンターの中、教室内などはネット画像を参考にしました。車は、アメ車のミニチュアを安く買って、それを見ながら描きました。SF的な舞台については、ほとんど想像ですね。おぼろげなイメージがあるとするならば、教授の研究室の頭上にある球体は、雑誌に載っていた愛知万博のグラビアを参考にしました。廃虚の中の機械類は、車のエンジンの画像をスケッチして部分的なパターンをいくつか掴んで、アドリブで手を動かすといった感覚です。想像上のものは、ウソでもそれなりのリアリティが表現できるので描いていて楽しいですね。背景を描くときは、まず全体のイメージが頭の中にあって、その次に具体的な細部の画像資料を集めるといった手順でやってます。

――今回のマンガの見どころを教えてください。

『眠り姫ビューティ!!』は、ベースはラブストーリーですので、互いの恋愛感情の成り行きがテーマとなっております。それが第一の見どころですね。さらに、お色気・ホラー・アクション・ギャグなど雑多な要素が加わっており、これらの対比の変化が激しく目まぐるしい展開になってしまったかもしれませんが、戸惑うことなく楽しんでいただければと思っております。なお、便宜上4回に分けて投稿しましたが、できれば通して読んでいただくと、より味わい深くなるのではないかなと思っております。

――影響を受けたマンガなどあったら教えていただけますか?

たくさんありますが、SF的世界観で特に影響を受けたのは、「銃夢」/木城ゆきと。アクションの表現で特に影響を受けたのは、横山光輝の一連の作品と「スカルマン」/島本和彦。詩情の豊かさに影響を受けたのは、永島慎二の一連の作品と「王ドロボウJING」/熊倉裕一です。絵に限っての影響は、あげればきりがないですね。僕にとってプロの絵はどれもお手本ですので、たまたま手元にあるマンガ雑誌を手当りしだい模写したりしています。

――マンガ以外で好きなものなどありましたら教えてください。

映画と音楽でしょうか。
映画は、名作とされる旧作を中心に観ます。情緒的な感動が映像を通して表現されるので、マンガを描くときの参考になります。もしも良質な映画を観てこなかったら、マンガを描きたいという衝動は湧かなかったかもしれません。つまり映画を観ることが、僕にとって創作の原動力になっています。
音楽は、特に、ザ・ビートルズ、ザ・フーなどの60年代ブリティッシュロック、ゼルダなどの80年代国内インディーズロックに影響を受けました。直接マンガ制作との関連性はないのですが、音楽的リズムの心地良さを知っているがために、ネーム・コマ運び・構成などが、頭で計算せず感覚だけで作れているような感じです。

――インディーズコミックに投稿する事になったキッカケがありましたら教えてください。

「眠り姫ビューティ!!」を描いているときに、完成したらどこに発表しようかと思っていたところへ、原作者の阿僧祇さんから「マンガ読もっ!」を紹介してもらいました。感謝してます。

――最後に一矢春吉さんにとっての同人マンガとは何ですか?

僕は同人誌即売会の経験はありませんので、厳密な意味での同人マンガ描きと称してよいのかどうかわかりませんが、広い意味でしたら、同人マンガとは、作者が発表場所を自由に選択できる活動だと思っています。空いた発表枠を獲得するために同じ創作仲間と競争したり、作品の方向性をめぐって担当編集者と戦ったりするなんて、想像するだけでもまっぴらですね(笑)インディーズコミックという発表場所を提供していただいたことに深く感謝しています!

作品が生まれるきっかけとなった、基本キャラクターの設定画像です。

同人まんが道(後編)いかがでしたか?
今後もどんどんインディーズコミックで活躍されている方をピックアップ致します。
次回もお楽しみにっ!

スペシャルイラスト

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