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創作(オリジナル)限定の自主制作漫画誌展示即売会と言うお仕事-「コミティア」運営実行委員会-前編

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イベントを自分たちでもやりたいと思って始めた感じですね

東京で年4回開催される創作(オリジナル)限定の自主制作漫画誌展示即売会の「コミティア」。
今回は、その「コミティア」を運営する実行委員会の中村代表にインタビュー。
いつも賑わうイベントの秘密にせまってきました。

【インタビューイ】
コミティア実行委員会代表
中村 公彦さん

―― まずは、コミティアの成り立ちをお聞かせいただければと思います。第1回のコミティアはいつ開催されたのですか?

1984年の11月ですね。いまから25年前ですね。

―― 中村さんは、そのときから運営に関わっていたのですか?

そうですね。
もう少し説明すると、私はその当時まんが情報誌『ぱふ』編集部で同人誌コーナーを担当していたんですね。そのときに、色々と協力してくれていた人が同人誌即売会を始めたいと言い出しまして、当時MGMという創作オンリーのイベントがあったんですけど、そういったものを自分たちも始めたいと。ついては『ぱふ』協力という形でサポートしてくれないかと相談されまして。その話を会社に認めてもらって、自分もスタッフとして加わった感じですね。
そして、2回開催したところで、最初の代表が大学を卒業して、就職したらいきなり地方赴任で飛ばされちゃったんですよ。その時『ぱふ』協力というかたちで始めているのに、2回で終わってしまうのはどうかという話になって最終的に私が引き継ぐことになりました。

―― 当時は『ぱふ』と兼務でやられていたわけですね。

そうですね。

―― 当時の会場はどちらだったのでしょうか?

一番最初は練馬産業会館。練馬区のすごく小さな公共施設でしたね。

―― すでにコミックマーケットはありましたよね。

はい。

―― そのコミックマーケットでは、物足りないというか、創作だけの場が欲しいみたいなニーズが高まって始まった感じだったのですか?

そういう雰囲気はありましたね。あとはMGMが全国からオリジナルのサークルが集まって、すごく盛り上がって、それと似たようなイベントを自分たちでもやりたいと思って始めた感じですね。

みなもと先生が同人誌を始めたきっかけはコミティアだった

―― スタート時の参加サークルは、どのくらいだったのでしょうか?

直接参加が50くらい、委託参加が50くらいでした。
委託参加の割合が多いのは、もともとMGMが年に3回ぐらい開催されていて地方からの参加者が結構来ていたんですよ。そういう状況で「新たなイベントを始めるから、そこにも来てください」って言いづらかったということもあり、最初のコンセプトが委託メインだったんです。
それと初代代表が、現在は小説家で活躍中の森博嗣さんが当時主催していたマンガ同人のメンバーで、彼らをはじめとする地方作家との付き合いが広く、それを活かしたいと考えたこともありました。

―― 最近の第91回で参加サークルはどれぐらいですか?

直接参加が2180ですね。

―― 一番多いときはどれぐらいなんですか?

ここ3年ぐらい5月に「拡大Special」として、東京ビッグサイトのホールを2つ借りて開催しているんですが、今年の「拡大Special」が3300ぐらいです。

―― 基本的に、ずっと増え続けているんですか?

そうですね。年々増え続けています。今年は11月も2ホール開催で、今年は「拡大Special」が年2回になりました。

―― マンガ市場全体はどちらかというと縮小傾向にありますが。逆に、増え続けている要因はなんでしょうか?

他の景気が悪いとコミティアが賑わってくるのかもしれませんね。これは私の推測でしかないのですが、コミティアは、それなりに安定して伸び続けているイメージがあるので、試しに行ってみようかなという心理が働いているのかもしれません。
それと、マンガ市場が落ち込んでいる原因にはインターネットの影響が少なからずあると思うのですが、リアルの同人誌即売会っていうのはインターネットとの親和性が高く、プラスの効果も出ています。
例えば、普段はインターネット上で交流していて、そのなかで同人誌即売会に参加しましょう、イベントで会いましょうという、オフ会としての役割もあると思うんです。そういうところから参加者も増えてきているのかなという感じはあります。

―― 同人活動をされている方は、ブログをやっていたり、ホームページを持っている方が多いですよね。

申込データだと8割ぐらいかな。ただ、ちゃんとリンク登録していないだけで実はブログやっているって人も多いと思うので、9割近いですかね。

―― 初期からずっと参加されているサークルはありますか?

いくつかありますね。

―― 参加者には年配の方もいらっしゃいますよね。

そうですね。年齢が高い方で言うと、みなもと太郎先生ですね。

―― かなり以前から参加されているのですか?

そうですね。元々、みなもと先生が自主出版で同人誌を始めたきっかけはコミティアだったんです。
第40回ぐらいの時に、イベントが終わった後の合宿にみなもと先生をお招きして公開インタビューをしたんですね。その時に、みなもと先生の『スターウォーズ ドン・キホーテ』という『ドン・キホーテ』を下地にしている作品が、著作権の関係で単行本化されていないけど、もったいないから同人誌で出してみませんか?って聞いてみたんですね。そうしたら、みなもと先生もその気になっちゃって。
いざやってみたら、イベントに出るのがすごく楽しいと。ファンと直接交流できて、目の前で本が売れていく。こんな楽しい事はないと。それ以来、同人活動を続けられていますね。

恐る恐るですよね。こっちも恐る恐る(笑)。

―― 大阪(関西)・名古屋・新潟でもコミティアを開催されていますが、地方での開催はいつからですか?

始めて20年ぐらいですね。コミティアが生まれて続けているうちに、いろんな地方とのお付き合いができて。そのなかで、やれないかという話になったんですね。
ちなみに、地方で開催されるコミティアはそれぞれ地元の主催団体があるんですよ。パンフレットも各地方でそれぞれが作っています。我々はイベントが開催される時に行って、見本誌を読んでもらったりとか、委託本を売ったりとか、そういった関係なんですよ。それぞれが独立した団体で相互に協力している関係です。

―― 創作同人イベントの看板として「コミティア」があるということですか?

そういった位置付けはあるかもしれませんね。

―― 例えば、新潟コミティアがあるのはガタケット事務局ありきなんですね。

そうですね。
ちなみに、最初の地方でのコミティアが新潟コミティアです。ガタケットの代表がサークルさんの紹介で連絡してきて、新潟でも創作のイベントをやりたいと。ついては「コミティア」の名前を使わせてくれないかと相談されて。なるほど良いアイデアだなぁと。それで「どうぞ、やってください」って感じでした。

―― そういう経緯で各地方に主催団体があるわけですね。これから、新たに開催する地方はありますか?

今のところはないです。
やはり創作オンリーはハードルが高いですね。もし、その気があったら読書会から始めてくださいと。それで、ある程度参加者が集まるようであれば、目途が立つのだから「開催しましょうか」って話になるわけですけど、そこまでは、なかなか行かないですね(笑)。

―― そうですよね。読書会はすごく面白い試みだと思うのですが、早い時期からやっていたのですか?

スタッフ内部では最初からやっていたんですよ。元々はパンフレットを作る関係でみんな見本誌を読む必要があって、私の自宅にスタッフが集まってやっていたんですけど、知り合いのサークルとかも参加したいって話になって。それじゃあ、公開にしちゃおうって始めたんですね。第10回からは公開でやっていると思いますね。

―― 出張マンガ編集部はいつからですか?

第63回だから、7年前ですね。

―― 最初、出版社の反応はどんな感じでしたか?

恐る恐るですよね。こっちも恐る恐る(笑)。

―― コミティアから声をかけて集めたんですか?

最初はお付き合いがある出版社に「ちょっと出てもらえませんか?」みたいな感じで。
最初は失敗もあって、何人くらい持込みが来るのか分からなかったので順番に並んで待ってもらったんですが、行列で3時間待ちになったりして、イベント会期中がただ待つだけで終わってしまう。こりゃヤバイってことで、整理券制にして、並べるのは3人くらいにして、そろそろ順番だなって思ったら行けばいいようにしました。

―― 出張マンガ編集部がきっかけでデビューした方はいますか?

かなりいると思いますよ。ただ、あんまりちゃんとデータリサーチができていないですけど。

―― 今は出たいっていう出版社は結構多かったりしませんか?

とても多いので、申し訳ないですが順番待ちの状態ですね。
普段はブースの枠数も限られているので、そのなかで少年マンガとか、少女マンガとかの全体のバランスを調整しながらやっています。5月の「拡大Special」では基本的には出ていただけるところには全部出てもらって30何社くらいになりますね。

創作イベントの代表格として広く知られる「コミティア」も他のイベントと同様に小さな会場からスタートしているとのこと。
今では人気企画となっている「読書会」や「出張マンガ編集部」も本当に小規模からコツコツと育ててきたのだなぁと感じました。
次回は「コミティア」の特徴や運営の裏側について伺います。

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さすがマンガ好きが集まっている事務所ということで所狭しと並べられている本棚をちょっと拝見!


少年向け、青年向け、女性向けを問わずコミック誌がギッシリと。


新旧問わずいろいろなマンガが詰め込まれています。


中村代表が子供の頃に買ったという貴重なマンガも。


スタッフにマンガを貸し出しているようです。



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