『囚獄のヴァニタス』感想スタンプ・評価点数でどこが面白い？良い点は？関連作もまとめて紹介！

ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感

明治～昭和初期の香り立つ舞台で、次々起こる怪奇事件に立ち向かう、若手刑事と謎の少年を描いた幻想怪奇ミステリー。

ファンタジー要素を落とし込んだホラー＆ミステリーがお好きな方。明治～昭和初期の雰囲気がお好きな方。

難事件に立ち向かう若いイケメンのコンビがお好きな方。はい、この作品を手に取って後悔することはまずありません。ご安心ください。

　物語の舞台となるのは、怪奇殺人が頻発する街・東都。　

この街で刑事をしている九鬼が、ある日の事件現場で、人ではない"何か"を見てしまうことから物語は始まります。

連続する怪奇殺人の元凶は、妄執の化物・醜惡。

その姿を見ることができる九鬼と、醜惡そのものに興味があると、事件現場に度々姿を表す少年・笘篠がコンビを組み、謎の存在だる醜惡の正体へと迫ってゆきます。

　熱血漢だけれど知らないことが多く暴走しがちな九鬼と、ミステリアスで扱いにくいけれど頼りになる笘篠。

その性格や見た目の違いもさることながら、生意気な少年に振り回される年上という構図がなんともグッと来ます。

　またストーリーはファンタジーを落とし込んでいるため割りと自由度が高いのですが、どの事件も因果関係がきっちりと整理されており、目新しさは無くとも「読める」物語になっているとこもポイント。

ミステリアスでグロテスクな雰囲気の中で運ぶ、読み応え抜群の怪異バディ・ミステリーです。