『娘がいじめをしていました』感想スタンプ・評価点数でどこが面白い？良い点は？関連作もまとめて紹介！

ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感

いじめをテーマにした作品は数あれど、その大半が被害者側の視点で描かれている。
どう対処したらいいのか？　誰に頼ればいいのか？
いじめらっれ子がいじめっ子に復讐するフィクションも、ひとつのジャンルを形成しているのはご存じの通りだ。

ところが加害者側からの心情が綴られた作品となると、その数は極端に少なくなる。
読者がいじめっ子に感情移入するのが難しいからだ。

ノンフィクションとなるとそれは顕著で、当然ながら自身が（もしくは子供が）イジメをしていたことを世間に公表する気持ちになんて、なかなかなれないだろう。

本作は自分の子どもが同級生に対していじめをしていたことが発覚した母親の目線で描かれるセミフィクションだ。

アラフォーの主婦・赤木加奈子は、小5の娘・愛が同級生の馬場小春をいじめていることを知る。
小春の母親から直接連絡を受けたのだ。
イジメなんかしていないと答える愛だったが、かつて自分がいじめられていた経験を持つ加奈子は、それが嘘だとすぐにわかった。

本人に悪気がなくても、されている側が傷ついた時点でそれはいじめなのだ。

家族で馬場家へ謝罪に行き、受け入れられてもらえたようにも思えたが、小春が不登校になってしまったことから事態は最悪の事態に転がり始める。

なかなか動いてくれない学校。
そんな状況下で加害者側、被害者側、それぞれ正解の対応とはなんだったのか？

そして、SNS時代だからこそ起こりえる部外者からの誹謗中傷。

子どもを持つ以上、加害者になることも被害者なることもある。
だからこそ日々「立場を想像してみる」ことを忘れてはいけない。