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多根清史 さんについて

アニメ雑誌『オトナアニメ』(洋泉社)スーパーバイザー/フリーライター。

著書に『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)『ガンダムがわかれば世界がわかる』(宝島新書)、共著に『超ファミコン』(太田出版)など。

『このマンガがすごい!2014』(宝島社)では、オトコ編のランキング総評を担当。

多根清史 さんの漫画レビュー投稿履歴

努力と勝利が重ねていくボクシング界の長寿漫画

はじめの一歩(1) (講談社コミックス)

ボクシングの勝者も敗者も、リングへの道は汗を絞り肉を削る練習で敷き詰められている。 「努力した者が全て報われるとは限らん。しかし、成功した者は皆すべからく努力しておる!!」 そんな本作のテーマを語る鴨川会長の言葉は、鷹村VSブライアン・ホーク=「天才×天才」という最高の試合で形となった。 傲慢な野生の才能をへし折った鷹村のワンツーパンチは「ボクシングの基本」の積み重ねだ。

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恐らく野球漫画史上、最もナイーブなピッチャー

おおきく振りかぶって(22) (アフタヌーンKC)

野球はコミュニケーションだ。 その中で要となるキャッチャーに焦点を当てた先駆けが『ドカベン』だったが、本作はその流れをくむもの。 ストライクゾーンを9分割で投げ分けられるが球威のない三橋は、女房役のキャッチャー・阿部のリードがあるから安心して投げられる。 しかし、三橋が心をなかなか開かない……このナイーブな感じが、少女マンガ以上に少女マンガらしい面白さ!

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芸術系の職人マンガは知的好奇心も拡げてくれる

ギャラリーフェイク (1) (ビッグコミックス)

ニセモノを作るものは、"本物"への深い理解がなくてはならない。 贋作やコピー品ばかり扱う画商で、超一流の贋作職人でもある藤田玲司は、芸術品を資金源としか思わない政治家から大金をふんだくることもある。 が、そのカネは貴重な絵画を救い、芸術を愛する人のために使われる。 藤田の「美の飽くなき追求」に触れたら、美術館めぐりしたくてたまらない! 芸術系の職人マンガは知的好奇心も拡げてくれる。

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見ごたえのあるストーリー展開、そしてジャンプならではのスピード感が素晴らしい

暗殺教室 4 (ジャンプコミックス)

マッハ20で空を飛び、月の7割を破壊した謎の怪生物。 その天職は、中学校の教師だった?  地球の破壊を宣言した「殺せんせー」と、その暗殺を依頼された生徒達のクラスは、弾丸が飛び交うなかで意外と楽しげ。 殺せんせーは一人ひとりに合ったテスト問題を作り、適性を伸ばすよう生徒を"手入れ"する。 人間的な些細なしがらみに捕らわれない殺せんせーは、理想の「教育職人」かもしれない。 ネウロでも見せてくれた見…

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喪男(モテない男)たちの涙を振りしぼるこの男

からくりサーカス (1) (少年サンデーコミックス)

呼吸困難になるゾナハ病をばらまき、人々を襲う自動人形を創り出した黒幕のフェイスレス。 悪事のきっかけは、200年前に初恋の女性にフラレたこと......。 「自分を信じて『夢』を追い続けていれば、夢はいつか必ず叶う!」ヒロインと二人きりになるために世界を滅ぼそうとするダメな方向のポジティブさは、喪男(モテない男)たちの涙を振りしぼった。

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変人ばかりだがこいつのキャラ立ちには敵わない

魔人探偵脳噛ネウロ 11 (集英社文庫 ま 24-11)

人間界の「謎」を食らう魔人ネウロが食欲をそそられた事件の関係者は変人ばかりだが、至郎田正影(しろたまさかげ)のキャラ立ちには敵わない。 アリバイが見破られたら究極の料理「ドーピングコンソメスープ」を血管から注入し、上半身だけ筋肉モリモリの怪人へと変貌。 力づくで(効果音がゴシカァン!)もみ消そうとした真犯人は『シャーロック・ホームズ』にもいない!

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