『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』感想スタンプ・評価点数でどこが面白い？良い点は？関連作もまとめて紹介！

ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感

最初にお断りしておくが、本書は一般的な夫婦が「どうやって家事を分担して気持ちよく暮らせるのか」をレクチャーした内容ではない。主人公の2人はバツイチ同士の事実婚夫婦。基本的に夫婦ともども家で仕事をすることが多い職業。父親が外へ働きに出るようなサラリーマン家庭とは違い、子どもが誕生してもツーオペ体制が敷ける環境にあるのだ。このような前提を念頭に置いて読んでいただきたい。

とはいえ特殊すぎて参考にならないというわけではない。最初の結婚を猛省して「再び辛い想いをしたくない」「フェアな関係を築きたい」という気持ちを大切にして、家事分担の道を選ぶ2人から学ぶことも多い。映像ディレクターの夫・野田Dは食事全般の担当。もともと料理好きだったわけではないが、妻よりは料理に対してやる気がある。茶色い料理が多い感もあるが、気にしない気にしない。イラストレーター＆漫画家の妻・さるころは整頓好きなのでハウスキーピング担当。もちろん育児も半々で…と行きたいところだが、どうしても妻の負担が大きくなってしまう。このあたりの難しさ、奮闘も仔細に描かれる。

タイトルにある「分担」の2文字だけを抽出するとデジタルにとらえられがちだが、なぁなぁになりがちな夫婦関係を見直し、「自分を知り、相手を知る」ことを前提に日常を回していけば、ストレスを軽減しながら楽しく生活できるよ～ということなのだろう。もちろん、それを実践するのは、なかなか難しいことなのだけれども。