『回游の森』感想スタンプ・評価点数でどこが面白い？良い点は？関連作もまとめて紹介！

ストーリー性
キャラクター性
画力
読後感

この疚しさは、罪ですか?
少女愛を秘めた男、愛した男に復讐をたくらむ女、蛇しか愛せない青年、親友に恋した少女……「秘密」を隠し持った人間は、極上の“疚しさ”を紡ぎ出す。
『戦国BASARA』『とかげ』の気鋭・灰原薬が描く、狂気と偏愛に満ちたオムニバス。
(アマゾンより引用-リンクは表紙画像から)

疚しさ＝内心感じている良心の咎め。またはその度合い。の意。
人は誰もが疚しさを抱えて生きているのかもしれない。
人が秘めたる「疚しさ」を知ること。
それは密の味か、それとも地獄への誘いなのか。
独特の線で灰原薬が描ききる世界はいつも不穏で妖しい光に満ちている。
どのストーリーｌも一癖二癖なり見逃せない。

「第５話　黒い森」にて、ドイツ料理教室の美人講師が教える「シュバルツバルダー　キルシュトルテ」。
ビスケット地のミュルベタイクと、スポンジ生地であるショコラーデンマッセを別々に作るので、かなり手間がかかりますが、でき上がりの美しさには心を奪われます。
さくらんぼのコンポートにも、クリームにもキルシュワッサー（さくらんぼのお酒）がふんだんに使われたアダルトなお菓子です。
ストーリーも大人っぽい展開で、ヒロインである講師は過去を「覆いかくしてしまえ」という思いで仕上げますが、ビターチョコを削ってふりかける行程は、つい熱中してしまいそうです。
チョコの黒さ、苦さは実は「疚しさ」を隠す色なのか？