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いつ読んでも楽しいグランドジャンプ発お仕事漫画『王様の仕立て屋』
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『王様の仕立て屋』第3部が好調です。
『王様の仕立て屋』は2003年から掲載誌を変えサブタイトルを変えしながら、一貫して紳士服を作り続けている日本人の仕立て職人『織部 悠』を主人公とした物語で、ヒトコトで言うならヨーロッパの男性ファッション業界ウンチク漫画。
第1部『サルト・フィニート編』が全32巻。 第2部『サルトリア・ナポレターナ編』が全13巻。 第3部『フィオリ・ディ・ジラソーレ編』が現在連載中という、ご長寿漫画になってきました。
本シリーズの最大の特徴は、登場人物がウンチク漫画にしては圧倒的に女性率が高いことです。
だいたいこういう文化系ウンチク漫画って、『ギャラリーフェイク』にしろ『神の雫』にしろ、主人公を始め登場人物たち=だいたい男性で、紙面には数々のオッサンが登場して競ったり批評したり感銘を受けたりするもので。 まぁ女の子がサポート的に主人公の近くにいたり、時々美女や家族が「女性キャラ」として登場するする程度じゃないですか。
それだって面白いんだけど、だんだんこう、オッサン臭くなっていくんですよね。しかたないんですけどね。
本作はそこがガッツリと違う。 もう各巻冒頭の「登場人物一覧ページ」を見るだけで一目瞭然。
美女率が本っっっっっっっっっ当に高い。
それも「社長」「職人」「支店長」「営業」と、字面だけだと男性が出てきそうな役職の全てが女性。
最初っからそうだったワケじゃなくて、2003年の連載当初は「オリベ ユウ」という腕だけは確かなで膨大な借金を背負っている東洋人仕立て職人のサクセスストーリーだったんだけど、ジラソーレ社が絡んできた当たりからメキメキと女性率が上がって行って、どんどん元気で楽しくて軽妙洒脱なファッション業界漫画になっていきました。
ジラソーレ社は「フィレンツェの女子大生グループが起業した服飾会社」という設定で、当初は結構苦労していて毎回なんとか業界の信用を勝ち取るのに主人公オリベがヘルプするというパターンだったけれど、だんだん巻数が進み、時代も進んだところでジラソーレ社も規模拡大で海外支店も順調。 このご時世下で安泰ではないのでしょうが、みんなけっこう楽しそうな事になっております。
現在連載中の第3部『フィオリ・ディ・ジラソーレ編』はタイトルからも解るとおり、オリベはそのジラソーレ社のほぼ専属扱い。
毎回元気な社長ユーリアちゃんの右往左往とか、天才職人ラウラちゃんの苦悩とか、ロンドン支店長ジュリアちゃんの乱入とか、毎回本っっ当に楽しいことになっております。
紳士服について役に立つ情報も確かにあるんだけれど、本作の本当のおすすめポイントは「気楽に読んでいつでも面白い!」事なんです。
なので、できれば本作は働く女性に読んで欲しい。
「紳士服の漫画なんて窮屈そう」なーんて構えずに。 どこから読んでも軽やかに面白い。 そしてけっこう幅広い役職のプロが登場する、現代のお仕事漫画として楽しめるグランドジャンプおすすめのシリーズです♪
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