金融業って人とガチで向き合う仕事だ『ザ・ナニワの金融道』でカネから人間を見極めろ！

バブル崩壊からデフレの時代にかけて、狂乱の金融業界を裏側からザックリ描ききった『ナニワ金融道』の新章が再びはじまった。　

その名も『ザ・ナニワ金融道』

生き馬の目を抜くナニワに今日もしっかり根を張って生きる消費者金融会社『帝国金融』。

その帝国金融のエース！？灰原達之。どこまでも抜け目のない大阪の商人たちを相手に法律のスレスレ、グレーゾーンでの貸付・回収業務をクールな顔をしてビシビシと行う毎日。

描きこまれたコマの中から伝わってくる、いや、匂い立ってくる関西人の味。そして何とも憎らしく、でもどこか憎めない特徴ありすぎる登場人物達。

 一度ページをめくってしまうと途中では絶対に止められない強烈な漫画である。

 今回はそんな帝国金融のエース・灰原の下にゆとり世代？らしい根性がなさそうな青年が新入社員として入ってくる。ニートで女に振られ、親にも見放され、東京から逃げ落ちて部下となって活躍？をしてくれるのだ。

ストーリー的には日本中の注目の的である新都知事と築地市場の移転問題を関西仕立てでさらりと絡めてくる。

相変わらず灰原はいつもの調子で淡々と素敵な回収劇を披露してくれるのだが、このダメ部下・田町君は予想通りのヘタレ。二人は知らず知らずにこの市場の移転問題に巻き込まれていく。

灰原のデビュー当時を思い出しつつ、自分は灰原か田町かと考えると...ちょっとヘタレで人のいいキャラの田町君も応援したくなってくる。

日々帝国金融の仕事の中で"カネ"のリアルに直面し、「卑怯、モラル」を口にする田町君。そんな田町君が灰原の回収をする姿をみて「金融業って人とガチで向き合う仕事だな...経験積まないと灰原さんみたいにビシッと言えないよ」とつぶやくシーンに金融業の神髄を見せてもらった。

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