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漫画家久野遥子の世界を堪能する『甘木唯子のツノと愛』

掲載日:2017.07.23

『透明人間』/『へび苺』/『IDOL』/そして『甘木唯子のツノと愛』
どれも一風変わったバックグラウンドと性格を持った4人の少女を扱った、4つのタイトルが入った久野 遥子の初めての作品集です。

『甘木唯子のツノと愛』m-332263.jpg少女をヒロインにしながらちょっと現実離れした世界を描き出す漫画はたくさんありますが、本作の凄さは「ちょっと普通じゃ無い世界」と、その中の「ちょっと普通じゃ無い少女」を描きながらも、彼女たちの内面がごく普通の女の子であるという微妙なラインを、かなり上手い展開と繊細さで見せてくれる点です。

世界は黒と白で出来ているわけじゃないし、敵と味方に分けられるわけでも無い。
そんな当たり前の事実を、私たちにもう一度認識させてくれるのです。そんな、かなり大人っぽいお話しばかりが描かれています。

独特の空気感。ちょっと不安をかき立てるコマの、情報の出し方の上手さと絶妙な読後感をもたらすラストの表現。 
読めばわかるんですが、上手いですね。

この『久野 遥子』という人はスゴイ人です。
多摩美の学生時代に漫画家デビューしており、卒業制作で作ったアニメが文化庁メディア芸術祭[アニメーション部門]新人賞を受賞。そのままアニメーターになっただけじゃなく、岩井俊二監督の長編アニメーション『花とアリス殺人事件』で実写からアニメーションを描き出すパートのアニメーションディレクターを務めています。

優秀です。 帯に岩井俊二監督が絶賛コメントを寄せているのはその関係なのでしょう。
漫画とアニメの両方の世界を横断するクリエイターなのです。

次は是非長編を描いて欲しい。 今後の活躍を楽しみにしています。

『甘木唯子のツノと愛』あなたの感想レビュー投稿はこちらから!

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