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pixiv年鑑2009・pixivガールズコレクション2009などへのイラスト提供やキャラクターデッサン本など、幅広く活躍されている平沢下戸(平の字)さん

掲載日:2009.12.18

平沢下戸(平の字)さん インタビュー(前編)

クリエーターインタビューでは、商業誌で活躍中のクリエーターや同人誌で活躍中のクリエーターなど、みんなが気になるクリエーターを毎回お一人ずつご紹介。
作品の裏話や、普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問をインタビューでお聞きします!
今回は、pixiv年鑑2009・pixivガールズコレクション2009などへのイラスト提供やキャラクターデッサン本など、幅広く活躍されている平沢下戸(平の字)さんをご紹介します。

平沢下戸(平の字) 平沢下戸(平の字)
東京在住の大学院生。
国立大学の工学部に首尾よく入ったものの、うっかり絵に手を出し戻れなくなる。
今後はマンガ描きに手を広げたい、とずっと思ってる最中です。
イラストのお仕事など募集してます。
Skywheel
pixiv id:57675

平沢下戸(平の字)さんの事を教えてっ!

――こんにちは!今日はいろいろお伺いしますのでよろしくお願いします!

こちらこそよろしくおねがいします。読んで楽しんでいただけるものになればと思います...。

――絵を描き始めたきっかけは何ですか?

物心ついたときには絵を描いてました。
ただ、絵に執着するきっかけとなったのが、母いわくアニメ「ニルスの不思議な旅」のアニメだそうな。 毎日毎日あきもせずに鳥の絵ばかり描きまくっていたという...。 いまだに鳥の絵ばかりですね。三つ子の魂恐ろしい...(笑)。

――初めて描いた絵はどんな絵ですか?

前述のとおり、鳥の絵です。
小学生くらいの時はそれに加えて犬の絵ばかり。人間を描くようになったのはずっと後ですね。

――え!人間を描くようになったのはずっと後なんですか!描くようになったきっかけは?

あ、よく考えたら「ずっと後」でもなかったかも。
小学校高学年のときって、ある程度みんなマンガ絵を描く時期がありますよね。
そのときにマンガ絵を描き始めて、そのままずるずると今日まで(笑)。
とはいえ、高校生のときはほとんど絵を描かなかったので、人を真面目に描くようになったのは大学入った後ですね。
なんで思うようなポーズが描けないんだーとか思っても、なんとなく練習するうちになんか描けるようになりますね。
とはいえまだちゃんと動きをとらえられているとは思えませんが。

――何か一貫したテーマを持って絵を描いていますか?

全部の絵に共通するテーマというのはありませんが、ここ数年の絵は、どこにでもいるような、だけど実は変わった一面をもつキャラクターがある状況、それもどこにでもあるようでじつは変わった状況 の中に置かれる、そのときの人間の気持ちや行動にスポットを当てるようにして描くことを心がけています。
もともとは細かい背景アートみたいなのを目指していたんですが性根が雑なのと、空気感が描けないのと人物が背景の添え物みたいになってしまったので、あえてそんなに細かく描かないで、そのかわり状況と人物の行動みたいなのができるかぎり自然にマッチしつつ、迫力のある構図を目指しています、という言い訳。

――作品のアイディアはどうやって考えていますか?

もともと漫画が描きたかったので、けっこう考えている話のキャラクターから状況を持ってきたりします。
あとは、写真家の写真が好きなので、じーっと眺めながらストーリーを妄想したり。

――なるほど。だから平沢さんの絵は、物語のワンシーンのようなものが多いんですね。ちなみに、どんな漫画を描いてみたいですか?

おもいっきりバカバカしいアクションものが描きたいです。怪盗とかでてくるやつ。 ていうか、その作品はネーム状態なのですが...
あと、現代もので爺さん婆さんがハッスルする漫画も1作品ネーム作ってます...が両方ともその状態で放置(笑)。
しょうもないですね...意志が弱いこと山の如しです。
漫画のコマ割とか、描いたものが面白いのかどうかってわからないんです...描ける人ってすごいと思います。

――絵を描くうえで、何に一番苦労しますか?

自分で考えた構図でないと描けないので、何気ない日常の状況や資料の必要なものを自分の構図で描くのが難しかったりします。
描くものが決まってしまうとそんなに苦労はしないので、主にアイディア出しやラフの段階、線画を起こす時、などは自分の持っているイメージが果たして絵になりうるのかどうかの瀬戸際なので精神的に苦しいです。
ただ、最近もっと塗りに力を入れたほうがいいかなあ、と。

――なるほど、塗りですか。その理由は?

いままでずっと絵はネタと線画と鮮度を大事にしてるつもりだったので、色はついでに、というか、必要だから塗ってる感じだったのですが、 自分の塗った色を見てみると、なんか色域が狭い。あと、空気感が再現できていない、と思うようになりました。
どちらかというといっぱい量を描きたいほうなのですが、それをある段階でまとめて作品とかポートフォリオにすることを考えると、一つの手法でしか塗れない、描けないんじゃなくて、たとえば雨が煙っているような絵あり、夜の影のなかで浮かび上がるような絵あり、いろんな情景を描写できないとダメだなあ、と思ったりしてます。
あとモノクロ画描けるようになりたいです...。

もっと胸張って「自分の作品」ていえるようなものを作りたい

――今までに描いた絵の中で特に印象に残っているものはありますか?

うーん、すべて残っているといえばいるのですが強いて言うなら「手の届かない範囲」かなあ...と。 最近ずっと「状況」を描くこと、とりわけ複雑で難しい構図で複雑なシチュエーションを描くことに捉われすぎていたので「ここらで一つ、単純な構図を楽な気分で描いてみよう!」と思って描いたのがこの絵です。
でも結果的によかったので、「ああ、こういうのでもいいんだー」と。
まだ描ける世界が狭いので、一つのテーマにとらわれずにやってみるのも必要ですね。

手の届かない範囲
手の届かない範囲

あと、個人的に好きなのが、らくがきですが7コマ無声漫画の2作品。
4コマより7コマのほうがオチの前に一呼吸置けるからいいんじゃない?とかなんとか思いまして。
なんかどっちも恋愛もの?ですが、恋愛に限らずいろんな状況を7コマ無声で表現したシリーズとか面白そう。誰か描いてください。

――この7コマ漫画、個人的にかなり好きなのですが、セリフなしでここまで引き込めるんだなと。 漫画というより映像っぽい印象を受けました。是非、平沢さんにシリーズ化していただきたいです!
恋愛もの意外だと、どんなものを想定していますか?

私が描くんですね(笑)。
老人ホームのお爺さんお婆さんの喧嘩とか、赤ちゃんに夢中な飼い主の気を引こうとする犬とか、幼稚園で遊びの仲間に入れてもらえない子とか...あ、ここで言っちゃったらネタになりませんかね?
なんか人生のなかのなんでもない、誰にでもあるけど、それが記憶に残ってトラウマになるようなシーンの集積みたいなのがいいなあ...と思います。ベタにならないように描くのは難しいですが。

――キャラクターを描くときのこだわりを教えてください。

自分でこだわってるつもりはとくにないです。
ただ、人物がパースにマッチしているように描くのが好きです。

――ついつい描いてしまうキャラクターのパターンなどはありますか?

だらしない男・生意気な子供・ツンな女子を洋物テイストで。
あと老人を結構描くのですが、いつも描けている気がしません。

――今後描いてみたいジャンルや、挑戦してみたいことはありますか?

漫画描きたいです。オンラインではずっと言うだけ言ってて恥ずかしいのですが。
ずっとストーリーもいくつか考えてるのに作業に移せないのは問題です...
前2作品描いて、それはそれなりに賞やスカウトなど評価をいただいたのですが、もっと胸張って「自分の作品」ていえるようなものを作りたい、と思ってます。

7コマ無声漫画

7コマ無声漫画

インタビュー後編に続きます。
後編では、作品の制作工程などをお聞きします。
お楽しみに!


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