「うる星やつらのラムちゃんすごいスキだったんです☆」インディーズコミック.jpに出店されている天夢さん
掲載日:2010.04.30
天夢さん インタビュー
クリエーターインタビューでは、商業誌で活躍中のクリエーターや同人誌で活躍中のクリエーターなど、みんなが気になるクリエーターを毎回お一人ずつご紹介。
作品の裏話や、普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問をインタビューでお聞きします!
今回は、創作専門の同人誌通販サイト「インディーズコミック.jp」に出店されている天夢さんをご紹介します。
天夢
日常のグチとも思える四コマを描きつつ、夏と冬は風景画を描く...という、微妙な二重生活(笑)を送る日々。
個人では「極道楽」というサークル名でイベント等に参加し(主に風景画を利用した紙ものグッズを販売)、あと「T.(s').O.C」という、「干支が辰年」のメンバーで構成された創作サークルも主催させてもらっています。
T.(s').O.C@Web (サイト管理者 龍さつき)
インディーズコミック.jp「天夢」さんのショップ
★インディーズコミック.jpにて好評発売中★
天夢さんの事を教えてっ!
――天夢さんこんにちは!今日は天夢さんについていろいろお伺いしますのでよろしくお願いします!
こんにちは。ふ、ふつつか者ですが、よろしくお願いしますっ(^_^;)
――まずは、PNの由来を教えてください。
初めは四文字で、「哀川翔」みたく名前自体に意味を持たせていたんですが、画数が多くてめんどくさくなってしまったので(笑)、後ろの二文字だけとって、短くして...今に至ります。
――マンガ・イラストを描き始めたきっかけは何ですか?
漫画は気が付いたら描いてました。
風景画の方は「ボブの絵画教室」という番組で、ものすごく簡単に油彩の風景画を描いてるのを観て、水彩でも出来んじゃねーか?と思ってやり始めたのがきっかけになりますね(^_^)。
――初めて描いたマンガ・イラストはどんなものでしたか?
中学の時に、おとぎ話のパロディのようなものを描いてました。本当にイタズラ描きの延長のようなものでしたが(^_^;)。
イラストはうる星やつらのラムちゃんですね。すごいスキだったんです☆
ちゃんとしたものは、漫画、風景画どちらも高校に入ってからですね。とあるアニメのパロディ漫画と、雪景色の風景です。
...この雪景色の風景画は...ボブの絵画教室を観て、すぐ描いてみたくなって...でも油彩は無いし...ポスターカラーで描いてみちゃえ~!...って、描いたんですよねぇ。これで上手くいったから、今に繋がってるんだと思います。
――何か一貫したテーマを持ってマンガを描いていますか?
どうしよう...そこまで信念を持ってとりかかってない気がします...(^_^;)。
どの作品も、見てる方の顔が緩むような(笑いだったり、癒しだったりで)、作品になるように頑張ってるつもりです。
――作品のアイディアはどうやって考えていますか?
四コマ漫画は日常に起こった出来事を愚痴ったりなので(笑)。あとはTVや本を見てる時に、ふと思いつきます(ていうか、常に妄想してます)。
...煮詰める時は、余計なものは見ないで、音楽を聴いて考えています。うっかりTVとか観ちゃうと、折角良いのを考えてても、忘れてしまうので...。
風景画とかは...色んな写真集見て、「こーゆーの描きたい!」という衝動にかられて描いてる感じで...(^_^;) やる気の起爆剤としての位置づけになるのかな?
――天夢さんの創作活動に大きく影響を受けた人物や作品などあったら教えてください
○ボブ=ロス
○三好和義(他、風景の写真家の方)
○過去ハマって来た作家さんの作品すべて
――どんなところに影響を受けたか教えてください。
☆ボブ=ロス
ボブロス画法という、「簡単に油彩の風景画を描く」という画法を編み出した人で、さきほどの「ボブの絵画教室」という番組をやっていた人です。30分たらずで、こんなすごい風景画描いちゃうの~!?という衝撃が、今でも忘れられません...。
☆三好和義
南の島の写真家の方です。元々好きな題材でしたが、「海、雲、空」にどハマりするきっかけになった人です。写真集買いあさりまくりました。他にも、「海、雲、空」に関する写真家さんの写真集は色々持っています。
――休日は何をして過ごしていますか?
TV観て、ゲームやって、ゴロゴロして...。月イチで、ご近所のおばさま方と、ドライブ&ショッピングに行きます。
――マンガ、イラスト以外で好きなものを教えてください。
奥田民生と内村光良。
...すいません、本当にスキで。この二人のCDやDVDが無いと、ヘコんだ時、身体が動きません...(^_^;)
ウッチャンに限らず、お笑いは基本的に好きです。
技術面とかで吸収出来るものは取り入れたいと常に考えてます
――制作にしているソフトや画材を教えてください。
風景画は、ポスターカラー(メーカーこだわらず)や水彩絵の具。リキテックス(アクリル絵の具)です。
漫画のキャラクターが入る時は、人物はコピックと色鉛筆で描いています。
紙は、ケント紙や漫画用原稿用紙。またはプリントゴッコの印刷用紙。
――これは便利だ!と思うオススメの道具はありますか?
毛が抜けてボソボソになった筆。 意外と使い道があって、いつまで経っても捨てられません(^_^;)
後、上記にもあげた、「プリントゴッコの印刷用紙」。絵手紙感覚で風景画を描いて人に送ったりしてるので、大きさが手頃で、重宝しています。
――作業工程を教えてください。
とりあえず風景画は...
1.資料&ネタ探し(TVや写真集やら、メモやら手元にあるものから探す)
↓
2.紙にマスキングテープを貼って枠を作る。
↓
3.ボードなどに貼付け(水張りみたいな感じですが、最近は水は塗ってません/汗)。
↓
4.空や背景など、遠くのものから塗り始め、徐々に手前のモノを描いていきます。
↓
5.全部描けたら、マスキングテープを剥がして、完成!
驚くなかれ(笑)、風景画は下描きなしのぶっつけ本番でやっています。全部習ってやってる訳じゃないですが、ボブロス画法だとそうなんですよ(^_^;)
描いても、海と空の境界線や雲の位置等のアタリを軽く描く程度で...紙の良さを一切活かさないべた塗りなので、下描きは描いても消えてしまうんですよ。だからがっつり描いても意味が無いというか...ネームのようなメモ書きがあればもうそれで十分だったり...。
人物を入れる時は「2」の前に、人物を描いてコピックで色を塗ったあと、マスキングテープを人物の上にも貼ります。
仕上がりまで、人物と背景(風景画)がハマってるかどうか...が分からない...ギャンブルに近いですが、逆にソレが楽しいというか(笑)。
――技術向上の為に何かされていますか?
やってみたい!と思った事に手を出してみる...事でしょうか? 時間がないと出来ない事もあるので、常にやっている訳じゃないですが...とりあえずメモを取っておいて、機会があったら実行!みたいな。
パクリという意味ではなく、技術面とかで吸収出来るものは取り入れたいと、常に考えてます。
――制作に行き詰ったときのリフレッシュ方法などあったら教えてください。
奥田民生とウッチャンのDVD鑑賞(笑)。後は思いきって寝ます。T.(s').O.Cというサークルを運営してるんですが、ソレの事務作業にとりかかるというのも、意外と気がまぎれてスッキリしたりします。
――天夢さんがマンガ・イラストを描くときの丸秘テクニックをこっそり教えてください!
アクリル用の固めの筆を使ってる...とか?柔らかい筆だと、絵の具を取りすぎて「だらー」っとなってしまうので...かといって、油彩用の堅い筆はダメなんですよねぇ...。
■天夢さんの作業風景をご紹介
パレット代わりにしてるお皿です。主に小さい方(刺身の醤油を入れるくらいの)を使っています。
「便利道具」のひとつ、ボソボソになった筆です。名脇役といっていいほど、絶妙な使い道ができます。
こういう感じでボード等に貼って、描いています。
すごい汚いですが、筆洗い、筆ふき用のタオル等...机の端っこです。
もっと幻想的なイラストを描いてみたいです
★インディーズコミック.jpにて好評発売中★
――インディーズコミック.jpで販売されている『おトク?なポスカブック-6-アーリーサマー』のコンセプトを教えてください。
きっかけは、私の絵を気に入って下さってる方からの「イラスト集を作ってみては?」というリクエストからでした。
イラスト集はお金もかかるし、なにより自信がなかったので(^_^;)、ハンドメイドで出来るもの...という事で、ポストカードブックになったんですが、「ポストカードブックは使うと、どんな作品が収録されていたか分からなくなる」という意見も頂いて...なら、葉書より長めに作って、切り取れる様にして。 余った部分に「ここにはこういうイラストがありました」という小さいカットとコメントを載せてみたんです。
コメントの裏には好きな事を書かせてもらって、「どこをみても楽しめる」ように、作ってあるつもりです(^_^;)
―― 作品の魅力、見所を教えてください。
一枚目のこのイラストが、一番好評でした。...確かに、いい雰囲気で描けたんですよ...☆
...と、今回のはテーマが「静」なので、風景画というより「雰囲気重視」な作品ばかり集めています。
―― 作品制作の際、一番気をつけた部分はどこですか?
空のグラデーションと、それに合う雰囲気に気を付けました。
あと、ワンポイントで月や星とかを入れるかどうしようか...とか。
――同人誌即売会などへは参加していますか?また、参加してみたいイベントはありますか?
スーパーコミックシティは毎年参加しています。今年のも申し込みは済ませました。
委託で、福島の方の「アドベンチャーズ」というイベントへよく参加させてもらってます。
コミティアも委託が主になってしまいましたが、今年は秋頃、直参したいと考えてます。
――今後の目標やチャレンジしたいことなどありましたら教えてください。
いわゆる普通の風景画しか描いてないので、その技術を活かして、もっと幻想的(島が空に浮いてるとか)なイラストを描いてみたいです。ファンタジーは見るのも妄想するのも好きなんですが、描くとなるとめっぽう弱いので...。
あと、人物(キャラクター)イラストに限る感じになると思いますが、デジタルでカラーを描ける様になってみたいな...と。
――天夢さんありがとうございました!
お知らせ
ファンタジスタは5月4日の「COMITIA92 拡大Special」に企業出展いたします。当日は天夢さんの作品『全速前進+T.(s').O.C便せん3』、『おトク?なポスカブック-6-アーリーサマー』も販売いたしますので、コミティアに参加される方がいらっしゃいましたら、ぜひ実物をご覧になってください。
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