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「単純なパーツから組み立てることが多いです」創作イベント「デザフェス」他創作童話、商業イラスト等で活躍中のきのえさん

掲載日:2010.05.11

きのえさん インタビュー

クリエーターインタビューでは、商業誌で活躍中のクリエーターや同人誌で活躍中のクリエーターなど、みんなが気になるクリエーターを毎回お一人ずつご紹介。
作品の裏話や、普段どんな風に作品を制作しているかなど、気になる疑問をインタビューでお聞きします!
今回は、創作童話などの創作活動を中心にイベントへ参加し、商業でも活躍されているきのえさんをご紹介します。

きのえさん きのえ
ファンタジーやメルヘンをテーマに絵本作りや創作童話などの創作活動をしています。
2006年からコミティアに参加
2007年以降、創作絵本に積極的に取り組む
2008年、pixiv本(晋遊舎)に寄稿、携帯待ち受けイラスト(Ateam)など。
2009年、大阪総合デザイン専門学校主催「コミフェス009」参加、ピクフェス2参加
2010年、ピクフェス3、「デザフェス vol.31」参加予定

林檎シニスム

きのえさんの事を教えてっ!

――こんにちは!今日はいろいろお伺いしますのでよろしくお願いします!

よろしくおねがいします!

――絵を描き始めたきっかけは何ですか?

物心ついた時から、白紙の紙を探してはお絵かきしてました。

――初めて描いた絵はどんな絵ですか?

人...かなぁと思います。

――何か一貫したテーマを持って絵を描いていますか?

グロイのとか痛いのがニガテなので、安心するような平和なあたたかい絵を目指しています。

――作品のアイディアはどうやって考えていますか?

自分が好きなモチーフがあればそこから線画のエスキースをしたり、こんな色を使いたいと思ったら、色から入ることもあります。自分らしさを出すために、あえていつも描いているモチーフを基盤に考えたりします。

――絵を描くうえで、何に一番苦労しますか?

手と目です。

――どんな所に苦労しますか?

手は、意識して描かないと知らないうちに自分の手そっくりの形になってるのでビックリします。あんまり自分の手が好きじゃないので、手のモデル写真集を買おうか迷ってます(笑
目は、いつも手癖で描いているので、デジタルで塗る時とか上手くいかなくて...模索中です。

――今までに描いた絵の中で特に印象に残っているものはありますか?

「merci」というあじさいと妖精の絵です。自分の誕生日は両親に感謝する日だと思い立って描いたものです。「ありがとう、ありがとう」と念仏のように唱えながら、そのうち涙ぐんできて ぐじゃぐじゃな視界のまま絵の具で塗っていたので忘れられません...。

「merci」
merci

――素敵なエピソードですね!その絵はご両親にプレゼントされたりしたのでしょうか?

もちろんプレゼントしました!その後、額にまで入れてもらってだいじにしてもらっています。感謝で描いたのに、額にお金を使わせてしまって正直焦りましたが!

――キャラクターを描くときのこだわりを教えてください。

パっと目に付いて覚えやすければいいなと思いながら描いています。なので、単純なパーツから組み立てることが多いです。

――ついつい描いてしまうキャラクターのパターンなどはありますか?

ぱっつん×おかっぱ

――今後描いてみたいジャンルや、挑戦してみたいことはありますか?

物語を書くのも好きなので、挿絵と合わせて、自分の世界観を確立した一冊の絵本をちゃんと作ってみたいです。

創作童話「cynique-シニック-」

――絵本というキーワードが出ましたが、ご自信のサイトでも紹介している「cynique-シニック-」が生まれた経緯など教えていただけますか?

ぱっと思いつきで描いた「赤ずきん」に、狼を擬人化した男の子やら色々と周辺キャラを添えていったらいつのまにかオリジナルの赤ずきんのお話ができあがっていました。

この3人から始まりました。

私はどうしてもアンハッピーエンドというのが苦手なので、これは「狼に食べられなかった赤ずきん」のお話なんです。

3人についての物語を描いた絵本の中身です。
レトロっぽさを出すのに必死でした!

そうした「きのえ本位」の童話が「cynique-シニック-」シリーズとなっています。赤ずきんの他にも、「不思議の国から目覚めることのないアリス」の絵本も作りました。このシリーズを描くために、かなり童話の勉強をしましたが、とっても奥が深いです!

アリスの絵本。これを作るためだけに、4通りの翻訳を読み比べして勉強しました。

特に気に入っているページ。従来のアリスとの断絶を表しています。

以前よりも自分の作品に妥協しなくなった気がします

――1作品あたり、どのくらいで仕上げていますか?

とても集中しているときは最短で6時間。普段は寝かせたりしてるので数日間かかっています。

――画材は何を使っていますか?

アナログの時は、アクリルガッシュ。CGではフォトショップ。

――これは便利だ!と思うオススメの道具はありますか?

アナログで描く時は、ナムラの平筆を重宝しています。

――これがないと描けない!というものはありますか?

CGならではの拡大縮小ツール。

――絵を描くときの作業工程など教えてください。

厚塗りの工程はpixivにて投稿しました

アナログのときは、キャンバスにマチエルを作ってから、ひたすら塗っていきます。物足りないな、と思ったらそこらへんにあるボタンやビーズなどでコラージュしたりしています。CGのときもアナログ絵のときも、まず頭に作品の完成図を思い描いてから作業に入ります。いい意味で描いている段階で思い描いた完成図を裏切られることがありますが、それも絵を描く楽しさのひとつだと思います!

――技術向上の為に何かされていますか?

想像だけにたよらず観察して描くことにしてます。

――昔と今で、成長したと思う所はありますか?

以前よりも自分の作品に妥協しなくなった気がします。

きもちを鏡にうつすことです

――商業でのお仕事経験はありますか?または、初めてお仕事をもらった時の心境を教えてください。

初めてお仕事をもらった時は、「ひょっとして騙されているんじゃないか」と思ってしまいました。

――自分のアピールポイントはなんだと思いますか?

あたたかさ...でしょうか。

――将来こうありたい!という願望はありますか?

絵を描いて、web上やイベントなどでたくさんの方々と触れ合ってきましたが、これから先もずっと「きのえ」という描き手がいることを覚えていてもらえるようなそんなクリエイターでいたいです。

――休日は何をして過ごしていますか?

喫茶店にこもって次の新刊のネタ出しとか。あとはぼーっとしています。

――絵を描くこと以外で好きなものを教えてください。

海外文学を読んだり、じぶんで創作童話をつくることです。

――きのえさんの作品は、童話をモチーフにされたものが多く見られますよね。
一番好きな童話を教えていただけますか?

ひとつにしぼるとなると...とても難しいのですが、アンデルセンの「雪の女王」は読んでいてとってもわくわくしました!鏡のかけらから始まり、バラや氷、しゃべる花などモチーフがどれもこれもキラキラしていてこんな物語をつくってみたいなぁと強く思いました。

――影響を受けた作家さんなどいたら教えてください。

アルフォンス・ミュシャ。

――どのあたりに影響を受けましたか?

一枚の絵に対する完成度、密度など...商品価値としての絵。などなど。

――最後になりますが、きのえさんにとって描くとは何ですか?

きもちを鏡にうつすことです。

――ありがとうございました!

作品紹介

star dust

star dust

あかずきん

あかずきん

ティターニア

ティターニア

君繋ぎ

君繋ぎ

寅年

寅年


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