世界デビューへの最短コース!デジタル・コミック大賞を運営するお仕事
掲載日:2008.04.24
デジタル・コミック大賞を運営するお仕事
アジアの才能が集結! 世界デビューへの最短コース!!
宝島ワンダーネット社が「デジタル・コミック大賞2008」というアワードを開催しています。受賞作品は日本国内はもちろんアジアでも展開する予定です。募集しているのはコミック、フラッシュアニメ、ライトノベルの3部門で賞金総額はなんと500万円! そこで今回は、「デジタル・コミック大賞 2008」の運営責任者である室屋光男さんにお話をお伺いしました。
室屋光男 プロフィール
2003年、株式会社宝島ワンダーネット入社。デジタルコンテンツ販売や情報サイトなどWEBサイトの企画運営に携わる。2007年、ケータイコミックサイト『ワンコミ』の立ち上げに参加し、同年より『モバイル・コミック大賞』(現:デジタル・コミック大賞)の広報を担当。現在は、マーケティング推進部 部長代理兼『デジタル・コミック大賞2008』事務局の運営責任者。
デジタル・コミック大賞 2008
宝島ワンダーネット
デジタル・コミック大賞とは?
――「デジタル・コミック大賞 2008」の特徴を教えてください。
まずはじめに、カラー原稿で応募が可能という点です。PCや携帯などデジタルメディアでは多彩な表現が可能で、カラーで制作された作品が求められていると感じています。また賞金総額を、コミックの新人賞としては異例ともいえる500万円に設定しました。
――「デジタル・コミック大賞2008」を始めることになった動機を教えてください。
携帯にしてもPCにしてもリッチメディアに変わってきていることです。それから、テレビや新聞、雑誌も含めて消費者離れが進んでいます。広告もインターネットの方が雑誌を上回ってきている状況で、中でも携帯が注目されているというところが大きな要素としてあります。若い方はとくに、一番接触時間が長いメディアは携帯というくらいに育ってきていますので、ここに新しいコンテンツを提供していくことが我々コンテンツプロバイダーにとって大きな可能性であり、チャレンジになると考えています。
――大賞受賞作品はケータイコミックサイト"ワンコミ"に掲載されるのですか?
4月下旬より、当社の運営するケータイコミックサイト"ワンコミ"にて、アワードの受賞作家さんの特集を組み、連載をスタートしていきます。
――大賞受賞作品は特に若い方に見ていただけるということになりますね?
"ワンコミ"自体のユーザー属性は、20代を中心に若い方が多いので、そういったところから口コミで広がっていくというような作品に育ってもらえればなと思っています。
――"ワンコミ"に掲載されるだけではなく、紙の書籍でも出版する可能性はありますか?
もちろんあります。雑誌での連載や単行本の出版をはじめとしたコンテンツのワンソースマルチユース展開は当社の強みですので、そういった展開は積極的に行っていきたいと思っています。
――どういった方達の応募が多いですか?
前回、「モバイル・コミック大賞 2007」の結果ですと、カラー原稿での応募OKということでカラー原稿を世に出したいという方が多いです。年齢層でいうとデジタルが中心になるので若い方が多いです。ただし年配の方でもパソコンを使って新しいマンガの作り方に興味がある方の応募もございました。また、プロアマ問わず募集していますので、すでにプロとして活躍されている方の応募もございました。とくに通常の紙の漫画ではなく、パソコンや携帯といった新しい媒体でやってみたいという方に応募いただいている印象です。
アジアデビューへの最短コース!!
――キャッチコピーで「才能はアジアワイドに拡がる」とありますが、優秀者の作品の海外展開も視野に入れているのですか?
はい。中国・韓国といったアジアエリアを中心に、北米なども視野に入れた展開も考えています。もちろんニーズがあるところには、順次対応していきたいと思います。このアワードとしては、まずはアジアという一つの文化圏のなかでの広がりを軸に、さらにワールドワイドに広げていくところまでを考えています。
――実際に韓国や中国からの応募もありましたか?
もちろんです。昨年の受賞者で韓国の方がいらっしゃいました。
アニメ部門の作品だったのですが、動きがおもしろくて、言葉にこだわらなくても、そういったところでおもしろさが分かるのだなという感想を持ちました。
――前回はどういったジャンルの応募が多かったのでしょうか?
オールジャンルです。『人間交差点』のようなヒューマンタッチなものもありますし、アーティスティックな絵画調なもの、アメコミ風なものもありますし、アクション、恋愛物、SFもありました。
――どういった方々に応募してきてほしいですか?
このアワードはモバイル、デジタルというところにこだわって立ち上げたアワードです。従来のマスメディアに対してPCや携帯にはそれぞれの特性があり、新しいコミックの見せ方や表現方法を作ってくれるようなチャレンジ精神に富んだ方に、どんどん応募していただきたいと思っています!
――今後の御社の取り組みについて教えてください。
アワードを立ち上げた目的にもあたることですが、才能のあるクリエイターや作品を発掘して、発掘した作品を世界で配信・出版したり、メディアも通常の漫画雑誌や単行本だけではなくPCや携帯、いろんなあたらしい流通の形で販売していこうと考えています。漫画の才能を発掘してそれを本にして終わりというわけではなく、既存の漫画の形からはずれた新しい物を提案していきたい。そこから新しいキャラクターが映画になったりテレビに登場したり広がっていけば良いと思っています。
編集後記
このアワードで大賞を取れば、ケータイコミックサイト"ワンコミ"に掲載されるだけでなく、作品がアジアを始め世界中で公開される可能性があることは、応募者にとっては大変大きな魅力だと感じました。日本の枠に収まらないクリエイターにはぜひ応募していただきたいです。
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